【↓】日経平均 大引け| 4日ぶり反落、円高進行で自動車株などが安い (12月14日)

日経平均株価
始値 33032.30
高値 33120.55(09:01)
安値 32515.04(12:45)
大引け 32686.25(前日比 -240.10 、 -0.73% )

売買高 18億9652万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆4634億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

1.日経平均は4日ぶり反落、下げ幅一時400円超
2.FOMC通過後にFRBの利下げ観測強まる
3.一時1ドル=140円台まで円高進行、自動車株に売り
4.米長期金利が急低下し、金融株も軟調
5.円高メリット株のニトリHDなどが上昇

■東京市場概況

前日の米国市場では、NYダウは前日比512ドル高と5日続伸した。FRBが来年に利下げに転じるとの予想を示したことを好感し幅広い銘柄で買いが優勢となった。

東京市場では、日経平均株価は朝高後に下げに沈み、下げ幅は一時400円を超えた。

FRBが13日まで開いたFOMCでは、政策金利は5.25~5.50%で据え置かれた。一方で、FOMCメンバーによる政策金利見通し(ドット・チャート)では2024年末の中央値が4.6%と、0.25%幅で年3回の利下げ実施を示唆する水準となった。パウエル議長が利下げのタイミングについて協議していることを明らかにしたことも相まって、米国の利下げ観測が一段と強まり、米長期金利が急低下しドル安・円高が進行。日本株の重荷となった。日銀によるマイナス金利解除の観測が根強いなかにあって、日本時間14日の取引時間中にドル円相場は一時1ドル=140円台まで円高が進み、日経平均も午後に3万2515円04銭とこの日の安値をつけた。

寄り付き直後はプラス圏で推移する場面があった。13日のNYダウは利下げ観測の強まりを追い風にして過去最高値を更新。投資家のリスク許容度の高まり自体は、日本株の下支え要因となった。大引けにかけてドル売り・円買いの流れが一服し、1ドル=141円台半ばに戻すと、日経平均は下げ幅を縮小した。

個別銘柄ではトヨタ自動車<7203>やホンダ<7267>、パナソニック ホールディングス<6752>が売られ、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>が値を下げた。レーザーテック<6920>と東京エレクトロン<8035>が軟調に推移し、東京電力ホールディングス<9501>が水準を切り下げ、富士通ゼネラル<6755>やヤーマン<6630>が急落した。
半面、リクルートホールディングス<6098>が大幅高となり、ニトリホールディングス<9843>が堅調。アドバンテスト<6857>や野村マイクロ・サイエンス<6254>、イビデン<4062>、信越化学工業<4063>が買われ、三井ハイテック<6966>や花王<4452>に物色の矛先が向かった。ソフトバンクグループ<9984>もしっかり。高島<8007>やSANKYO<6417>、ACCESS<4813>が高い。

日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はリクルート <6098>、信越化 <4063>、ファストリ <9983>、SBG <9984>、アドテスト <6857>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約110円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、ダイキン <6367>、TDK <6762>、トヨタ <7203>、ホンダ <7267>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約109円。

東証33業種のうち上昇はサービス業、化学、金属製品の3業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)パルプ・紙、(2)陸運業、(3)水産・農林業、(4)情報・通信業、(5)小売業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)輸送用機器、(2)銀行業、(3)保険業、(4)海運業、(5)電気・ガス業。

■個別材料株

△ホーブ <1382> [東証S]
米ゾルディ社と米国におけるいちご新品種の普及拡大に向け協定。
△カヤック <3904> [東証G]
ウェルライ <9565> の好業績見通しを材料視。
△ネオジャパン <3921> [東証P]
プロダクト販売堅調で24年1月期業績予想を上方修正。
△大日精 <4116> [東証P]
自社株の更なる取得推進や株主への利益還元強化を検討へ。
△リクルート <6098> [東証P]
4600万株を上限とする自社株買いを実施へ。
△三井ハイテク <6966> [東証P]
2~10月期純利益が通期計画上回る。
△正栄食 <8079> [東証P]
今期最終増益・増配予想で買い安心感。
△ナレルG <9163> [東証G]
24年10月期の連続最高益計画と増配予想を評価。
△フォーバルR <9423> [東証S]
株主優待制度の拡充を材料視。
△ウェルライ <9565> [東証G]
今期営業利益11倍見通しを好感。

▼住石HD <1514> [東証S]
東証が信用規制の臨時措置を実施。
▼イントループ <9556> [東証G]
8~10月期営業利益の低進捗に懸念。

東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)宮越HD <6620>、(2)高島 <8007>、(3)ネオジャパン <3921>、(4)GMO-GS <3788>、(5)正栄食 <8079>、(6)イーレックス <9517>、(7)三共 <6417>、(8)Appier <4180>、(9)リクルート <6098>、(10)大日精 <4116>。
値下がり率上位10傑は(1)富士通ゼ <6755>、(2)ヤーマン <6630>、(3)東洋エンジ <6330>、(4)CRE <3458>、(5)ラクーンHD <3031>、(6)楽天銀 <5838>、(7)タツモ <6266>、(8)三菱自 <7211>、(9)I・PEX <6640>、(10)大阪ソーダ <4046>。

【大引け】

日経平均は前日比240.10円(0.73%)安の3万2686.25円。TOPIXは前日比33.57(1.43%)安の2321.35。出来高は概算で18億9652万株。東証プライムの値上がり銘柄数は404、値下がり銘柄数は1221となった。東証グロース250指数は662.01ポイント(2.96ポイント安)。

[2023年12月14日]