第3四半期の米GDPは予想以上に強い内容 個人消費がけん引

米GDP(速報値)(第3四半期)21:30
結果 4.9%
予想 4.3% 前回 2.1%
個人消費
結果 4.0%
予想 4.0% 前回 0.8%
GDPデフレータ
結果 3.5%
予想 2.6% 前回 1.7%
PCEコアデフレータ
結果 2.4%
予想 2.6% 前回 3.7%

日本時間21時半に発表になった第3四半期の米GDP速報値は前期比年率換算で4.9%増と、第2四半期の2倍以上に加速し、強い内容となった。事前の予想も強かったが、それ以上に強い内容。個人消費がプラス4.0%急増したことに後押しされ、2021年以降で最大の伸びとなった。

注目のPCEコアデフレータは予想よりもやや冷え込み、2020年以降で最も遅いペースとなった。そのほか、住宅投資が3.9%増とプラスに転じた一方、第2四半期に堅調だった設備投資は0.1%減とマイナスに転じた。輸出は6.2%増、輸入は5.7%増といずれも伸びた。政府支出は4.6%増加。

米経済は物価高と借入コストの急上昇に直面しながらも揺るぎない姿勢を保ち続け、市場の景気後退への懸念を和らげてきた。その回復力の主な原動力は、家計需要を刺激し続ける雇用市場の持続的な強さにある。

ただ、多くのエコノミストは、借入コストが高額商品の購入を制限し、学生ローンの返済が再開されるため、第4四半期の成長は鈍化を予想している。今回の強い数字をもってしても市場では、来週のFOMCでの金利据え置きの見方に変化はないようだ。短期金融市場でも据え置きをほぼ確実視している。