来週の株式相場に向けて=注目の7月相場に突入、消費関連企業の決算に注目

6月30日の株式相場は、日経平均株価が前日比45円安と3日ぶりに反落。一時300円を超える下落となったが、後場に入り下げ渋る展開となった。

週間ベースでの日経平均株価は先週に11週ぶりに下落したが、今週は407円(1.2%)高と2週ぶりに上昇し3万3000円台をキープする底堅い値動きとなった。月足でみると今年は6カ月連続で上昇しており、6月は5月に続いて7%の上昇率を記録した。

来週からは7月相場入りする。23年相場も後半に入るが、「7月は過去の株価のパフォーマンスはあまりよくない」(市場関係者)。過去50年ほどをみた場合、日経平均株価が上昇した確率は6月が63%程度に対し、7月は46%前後にとどまる。8月の実績も50%割れで、「サマーラリー」という言葉はあるものの、東京市場の夏場は上値の重い季節ともいえる。

ただ、今年は強力な外国人買いを背景に日経平均株価は33年ぶりの水準にまで上昇している。「日本株の見直し機運は強く、外国人の押し目買い意欲は旺盛だろう」(アナリスト)とみる声は少なくない。7月は決算発表に加え、日米中銀の決定会合もある。今年の夏相場は、足もとの上昇基調を維持できるかの正念場となりそうだ。

特に、7月上旬から中旬にかけ消費関連企業の決算が本格化する。この日は決算が好感された高島屋<8233>が急伸したが、個人消費やインバウンド需要の動向をみるうえで消費関連企業の動向は一段と重要性が増しており、その結果は要注目だろう。

来週は、重要経済指標の発表が目白押し。海外では3日に米6月ISM製造業景況感指数、5日に6月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録、6日に米6月ADP雇用統計、米6月ISM非製造業景況感指数、7日に米6月雇用統計が発表される。4日は米国が独立記念日で休場となる。

国内では3日に日銀短観が発表される。決算発表は3日に象印マホービン<7965>、4日にアスクル<2678>、5日にキユーピー<2809>、6日にOSG<6136>、7日に安川電機<6506>、良品計画<7453>、ライフコーポレーション<8194>などが予定されている。4日にAeroEdge<7409>、5日にブリーチ<9162>、7日にグリッド<5582>がともに東証グロース市場に新規上場する。来週の日経平均株価の予想レンジは3万2700~3万3600円前後。(岡里英幸)