ダウ平均は7日続伸 雇用指標が予想以上に悪化=米国株前半

NY株式9日(NY時間12:39)(日本時間01:39)
ダウ平均 39238.79(+182.40 +0.47%)
ナスダック 16336.36(+33.60 +0.21%)
CME日経平均先物 38330(大証終比:+290 +0.76%)

きょうのNY株式市場でダウ平均は7日続伸。序盤は下げて始まったもののプラス圏に浮上している。この日発表の米新規失業保険申請件数が予想以上に悪化し、先週の弱い米雇用統計を追認する内容となった。申請件数は23.1万件と昨年8月以来の高水準。NY州の公立学校の春休みが影響したとの見方も出ている。

底堅い米企業決算や年内利下げ期待の復活で、米株式市場は5月に入って堅調な上昇を見せている。今週に入ってFOMC委員のタカ派な発言もあり、まだ上値に積極的にはなっていないものの、底堅さは堅持している状況。

ストラテジストからは「景気減速と物価上昇の持続は金融資産にとっては厳しい環境だが、現在の勢いの衰えは比較的強い動き後の小休止に過ぎない」との声も出ている。また、「データが少し軟調になったことで、FRBはハト派バイアスを貫く余地を得た。利回りが脅威的でない限り、これは青信号だ。FRBと債券市場はリスクを買い続けろと共に青信号を出している」といった強気な声も聞かれた。

ただし、来週のインフレ指標次第ではある。4月の米消費者物価指数(CPI)の現段階での予想は前月比0.4%の上昇となっており、前月と同水準の上昇が見込まれている。予想通りであれば、FRBがインフレ懸念を緩和させることは無さそうだ。

半導体設計の英アーム<ARM>が決算を受け下落。通期の売上高見通しが予想を下回ったことが嫌気されている。業界のAIへの投資意欲が鈍化しているのではとの懸念も高めているようだ。

民泊を中心とした旅行サイト運営のエアビー&ビー<ABNB>が決算を受け下落。夏のピークシーズンを控えた第2四半期の売上高見通しが予想を下回ったことが嫌気されている模様。

マーケティングと収益化の支援ソフトを手掛けるアップロビン<APP>が決算を受け大幅高。AXON2.0が好調で、予想を上回る第2四半期のEBITDA見通しを示した。

デートアプリのバンブル<BMBL>が決算を受け上昇。売上高、EBTDAとも予想を上回った。主力のバンブルアプリが好調だった。

主に10代向けのオンラインゲーム開発のロブロックス<RBLX>が決算を受け大幅安。第2四半期のブッキングの見通しが予想を下回ったほか、通期のブッキングの見通しも下方修正された。

モバイル学習プラットフォームのデュオリンゴ<DUOL>が決算を受け大幅安。第2四半期の売上高見通しが予想を下回ったほか、1日アクティブユーザー数の伸びが鈍化したことも嫌気されている模様。

アーム<ARM> 101.82(-4.26 -4.01%)
エアビー&ビー<ABNB> 146.71(-11.19 -7.09%)
アップロビン<APP> 86.10(+12.10 +16.35%)
バンブル<BMBL> 11.01(+0.74 +7.16%)
ロブロックス<RBLX> 31.23(-7.81 -20.00%)
デュオリンゴ<DUOL> 200.36(-44.28 -18.10%)

アップル<AAPL> 183.74(+1.00 +0.55%)
マイクロソフト<MSFT> 411.14(+0.60 +0.14%)
アマゾン<AMZN> 190.77(+2.77 +1.47%)
アルファベットC<GOOG> 170.99(-0.17 -0.10%)
テスラ<TSLA> 173.01(-1.71 -0.98%)
メタ<META> 474.48(+1.88 +0.40%)
AMD<AMD> 152.84(-0.78 -0.51%)
エヌビディア<NVDA> 892.00(-12.12 -1.34%)
イーライリリー<LLY> 772.48(-2.52 -0.33%)