株価指数先物【引け後】 東エレク軟調推移でショート優位の展開

大阪6月限
日経225先物 38040 -170 (-0.44%)
TOPIX先物 38040 -170 (-0.44%)

日経225先物(6月限)は前日比170円安の3万8040円で取引を終了。寄り付きは3万8350円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8425円)に届かなかったものの、買い先行で始まった。その後はショートが強まり、現物の寄り付き直後に下げに転じ、3万8110円まで売られた。売り一巡後は早い段階でショートカバーが入り、3万8250円~3万8300円辺りで保ち合いを継続。前場終盤にかけてレンジを上放れ、ランチタイムで3万8460円まで買われた。ただし、オプション権利行使価格の3万8500円を捉えることができず、後場は再びショート優勢のなか75日移動平均線を割り込むと、終盤にかけて3万8020円まで下落幅を広げる場面も見られた。

決算を受けて、英半導体設計大手のアーム・ホールディングス<ARM>が時間外取引で9%近く下落した影響で、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]や東京エレクトロン <8035> [東証P]が売られたことが、ショートを誘ったようだ。

前場の段階では下へのバイアスは強まらず、早い段階でカバーに向かわせていたが、明日に決算発表を控える東エレクが後場も下げ止まらず、1社で日日経平均株価を100円超押し下げる形となった。同社の弱い値動きがショートを仕掛けやすくさせた。

また、グローベックスで主要な米株先物が軟調な推移だったことも、ショート優位につながったとみられる。明日のオプションSQ(特別清算指数算出)を前に節目の3万8000円割れが意識されてきたことで、ヘッジ対応のショートも入ったと考えられる。

米国市場でアームの影響がエヌビディア<NVDA>など他の半導体株に広がるようだと、日経225先物は節目の3万8000円割れが警戒されそうだ。また、75日線は3万8300円辺りに位置する一方、25日線は3万8550円辺りまで下がってきた。来週には両線のデッドクロスが意識されてくる状況のなか、3万8000円は固めておきたいところだろう。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.03倍に低下した。東エレクとソフトバンクGの下落の影響が大きく、相対的にTOPIX型優位の展開だった。7日に14.16倍と200日線水準まで上昇した分を打ち消しており、NTショートが入りやすい。明日はSQ通過で需給は軽くなることもあり、ヘッジ対応の観点からもNTショートに向かわせそうだ。

手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万0458枚、ソシエテジェネラル証券が1万4949枚、サスケハナ・ホンコンが6014枚、SBI証券が3570枚、JPモルガン証券が2868枚、バークレイズ証券が2121枚、日産証券が1959枚、野村証券が1397枚、auカブコム証券が1147枚、ゴールドマン証券が1123枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万4635枚、ソシエテジェネラル証券が1万4741枚、JPモルガン証券が4379枚、バークレイズ証券が3361枚、モルガンMUFG証券が2667枚、ゴールドマン証券が2411枚、サスケハナ・ホンコンが2320枚、ビーオブエー証券が1686枚、みずほ証券が1199枚、SBI証券が877枚だった。