<マーケット日報> 2024年5月2日

2日の市場は日経平均が小幅続落。終値は前日比37円安の3万8236円だった。前日の米国市場でハイテク株が下げたことから売りが先行。300円を超える下げ幅を一時示現した。下値が3万8000円を割ったことで値頃感による買いが入りその後はスルスルと値を戻す展開。中頃には一時プラスとなる場面もあった。為替市場ではFOMC後に円高が進み一時1ドル=153円台まで上昇したが、円高も長続きせず、こちらは不安定過ぎて株式市場には消化難の材料となっている。

昨日の米国市場はFRB議長の会見を受けてダウ平均は反発した。注目されたFOMCでは6回連続で政策金利を据え置いた。議長は会見で「物価沈静に時間はかかっているものの、政策金利の変更が利上げになる可能性は低い」と発言したことで、利上げリスクを意識していた向きには安心感を呼んだようだ。この日発表された雇用関連指標が落ち着いていたこともプラスに。一方、ナスダック指数、S&P500種指数ともに下落しておりFOMC通過によるアク抜け感は乏しい。

さて、東京市場は米国の利上げという最悪のシナリオは打ち消されたものの、高止まりを続けるインフレや米長期金利に警戒感が解けず、方向感なく弱含む1日に。大型連休の谷間で明日から再び4連休ということで積極的にポジションを積む状況にもない。円安は目先の上場企業の利益を押し上げるだろうが、長い目で見れば基調的な購買力低下となるため従来よりプラス効果が薄れている模様。(ストック・データバンク 編集部)