株価指数先物【引け後】 75日線までの調整を経て自律反発の動き

大阪6月限
日経225先物 38170 +330 (+0.87%)
TOPIX先物 2677.0 +22.5 (+0.84%)

日経225先物(6月限)は、前日比330円高の3万8170円で取引を終了。寄り付きは3万7740円とシカゴ日経平均先物の清算値(3万7780円)にサヤ寄せする形から、売り先行で始まった。その後も下落幅を広げ、一時3万7660円まで売られた。ただし、75日移動平均線までの下げで調整一巡感も意識されて、自律反発狙いのロングが強まり、前場中盤にかけてプラスに転じた。

前場終盤に上げ幅を広げて節目の3万8000円を回復すると、ランチタイムでは3万8100円を挟んで推移し、後場の取引開始後ほどなくして3万8210円まで買われた。後場中盤にかけて3万8030円まで軟化する場面も見られたが、台湾の半導体受託生産最大TSMC<TSM>の決算が予想を上回ったことをきっかけに再びロングが強まり、終盤にかけて一時3万8250円まで上昇した。

日経225先物は75日線が支持線として機能する形で、自律反発狙いのロングが強まった。米ハイテク株安の影響を受け、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]や東京エレクトロン <8035> [東証P]などが日経平均型の重荷となる一方で、アドバンテスト <6857> [東証P]はTSMCの決算をきっかけに5%超上昇し、日経平均株価を牽引する形だった。

後場の日経225先物は3万8000円~3万8250円辺りのレンジ推移だったが、ボリンジャーバンドの-2σ(3万8000円)を上回っての推移だったことから、短期筋のショートカバーを誘う動きもあったと考えられる。また、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ<BRK>の円建て債の起債規模が判明。外国人投資家の日本株再評価のきっかけになるとの期待なども押し目狙いのロング対応に向かわせたようだ。

グローベックスの主要な米株先物は小幅ながらプラス圏で推移している。米国市場でもTSMCの決算評価の動きが他の半導体株に波及するかが注目されよう。本日の東京市場は先回り的な動きもあったと考えられ、米ハイテク株の反応が限定的なものになれば、改めてショートを誘う流れになる可能性がある。ナイトセッションで-2σ水準をキープできるかがポイントになろう。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.25倍と前日比変わらずだった。200日線での攻防が続くなか、4日連続の14.25倍で終えている。2月の直近安値水準や52週線までの調整を経て、NTロングへの転換が期待される半面、再び200日線、52週線などを明確に下回ってくるようだと、NTショートでのスプレッド狙いに向かいやすく、トレンドを見極めたいところだ。

手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万7085枚、ソシエテジェネラル証券が1万8806枚、サスケハナ・ホンコンが5834枚、SBI証券が3828枚、ゴールドマン証券が2438枚、バークレイズ証券が2323枚、野村証券が2130枚、JPモルガン証券が2031枚、日産証券が1809枚、モルガンMUFG証券が1767枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万2174枚、ソシエテジェネラル証券が1万8371枚、バークレイズ証券が6414枚、JPモルガン証券が4432枚、モルガンMUFG証券が3877枚、ゴールドマン証券が3529枚、サスケハナ・ホンコンが3290枚、ビーオブエー証券が2975枚、野村証券が1565枚、BNPパリバ証券が1338枚だった。