米政府高官、住宅の初回購入者への税額控除は価格高騰を起こさない

バイデン大統領が前日の予算教書で、初めて住宅を購入する人に最大1万ドルの税額控除を行う案を提示した。一部からは、需要を増大させ、住宅価格高騰を助長するとの批判が数多く出ている。しかし、バイデン政権の高官は、この批判はあたらないと否定している。

今回の税額控除は、他の市場に悪影響を波及させることなく、初めて住宅を購入する人を支援する仕組みになっている。昨年の住宅購入者のうち、初めて住宅を購入した人は全体の3分の1程度に過ぎず、今回の税額控除案は世帯所得が20万ドル未満の購入者にしか適用されない。そのため、控除を受けられる人は限られ、より広い市場への影響は限定的となると述べた。

また、その地域の中央値を下回る価格で売った売り手に対する1万ドルの税額控除案と対になっている点も注目することが重要だとしている。バイデン政権の試算によれば、いわゆるスターター・ハウスの売り手に対するこの税額控除は300万世帯近くを支援することが可能だという。

さらに、前日の予算案には、今後10年間で約50万戸のスターター・ハウスを建設するための投資が含まれており、住宅価格に下落圧力がかかるはずだとも述べた。