株価指数先物【引け後】 短期的に3万9000円割れを仕掛けてくる展開も

大阪3月限
日経225先物 39170 -100 (-0.25%)
TOPIX先物 2671.5 -12.0 (-0.44%)

日経225先物(3月限)は前日比100円安の3万9170円で取引を終了。寄り付きは3万9280円とシカゴ日経平均先物(3月限)清算値(3万9290円)にサヤ寄せする格好から、小幅に上昇して始まった。現物の寄り付き直後には3万9300円まで買われたが、買い一巡後はファーストリテイリング <9983> [東証P]など値がさ株の一角の下落が重荷となり、前場中盤には3万9080円まで売られる場面も見られた。

ただし、節目の3万9000円に接近する局面では押し目待ち狙いのロングが意識されており、ランチタイムで下落幅を縮めると、後場は取引開始後ほどなくしてプラス圏を回復。買い一巡後は日中終値を挟んだ、3万9210円~3万9290円辺りの狭いレンジで推移し、終盤にかけては持ち高調整の流れからレンジを割り込んだ。

日経225先物は、3万9080円まで売られたものの、前日の安値水準まで調整した後は下げ渋りをみせており、押し目待ち狙いのロングが入りやすいようだ。ショートも積極的には仕掛けづらく、後場はショートカバーが入りやすい状況のなかで底堅さが意識された。現物では東京エレクトロン <8035> [東証P]が堅調だったほか、小安く推移していたアドバンテスト <6857> [東証P]も小幅ながらプラス圏を回復して引けており、半導体株への押し目買い意欲の強さがうかがえた。

日経225先物はボリンジャーバンドの+2σ(3万9970円)とのカイ離が拡大しており、+1σ(3万8680円)に接近する局面が意識されてくる可能性はありそうだ。上向きで推移する+1σと+2σによるレンジ内での推移であり、強いトレンドのなかでの調整の範囲内ではあるが、節目の3万9000円を下回ってくると、短期的にはショートが強まろう。ただし、半導体株に底堅さがみられるなかでは、ショートが強まる局面ではその後のカバーを狙ったロング対応となろう。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.66倍に上昇した。前日にボリンジャーバンドの+1σ水準まで調整したことで、リバランスの動きが入ったようである。上向きで推移する+1σを支持線としたトレンド形成であり、タイミングとしては+2σが位置する14.79倍辺りを狙ったスタンスとなる。ただし、29日には米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視する1月の米個人消費支出(PCE)物価指数の発表を控えているため、スプレッドを狙った動きは限られよう。

手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万3611枚、ソシエテジェネラル証券が1万2130枚、サスケハナ・ホンコンが2836枚、野村証券が2336枚、ゴールドマン証券が2062枚、バークレイズ証券が1916枚、JPモルガン証券が1802枚、SBI証券が1611枚、モルガンMUFG証券が1236枚、HSBC証券が1081枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万3397枚、ソシエテジェネラル証券が1万3033枚、JPモルガン証券が4910枚、ゴールドマン証券が4253枚、バークレイズ証券が4203枚、モルガンMUFG証券が3046枚、サスケハナ・ホンコンが3039枚、ビーオブエー証券が2631枚、野村証券が2285枚、大和証券が1776枚だった。