株式市場は企業業績に対するリスクを反映していない

世界の株式市場は企業業績に対するリスクを反映していないとの指摘が出ている。ストラテジストによると、名目GDPが急減速しているにもかかわらず、市場は企業利益の伸びが今後加速すると予想し、株価は上昇している。しかし、それは企業業績に対するリスクを反映していないという。なお、第4四半期の米名目GDP(速報値)の伸びは前期比4.8%と第3四半期の8.3%から伸びは鈍化していた。さらに、賃金の伸びがCPIやPPIを上回る中で、企業の利益率も圧力にさらされるはずだとも指摘している。

同ストラテジストは、現状の株式市場は難しい局面にあるとの見方を維持し、2024年はほぼ横ばいと予想している。現状の株式市場は急回復を織り込んでいるが、それは利下げやサイクルのステージに沿った動きではないことは明らかだという。S&P500が15-20%上昇する確率は35%程度と見ているようだ。

一方、上昇の一因として生成AIによる生産性の伸びを挙げている。