マグニフィセント7がアウトパフォームし続ける可能性 テックバブル5とは違う

米大手証券のストラテジストは、主力IT・ハイテクの7社、いわゆるマグニフィセント7がITバブル時代のように、市場コンセンサスが設定した高いハードルを上回り続ける限り、アウトパフォームし続ける可能性があると指摘している。7銘柄のうちエヌビディア<NVDA>を除く6銘柄がすでに決算を発表したが、テスラを除けば、売上高はコンセンサス予想を上回っていた。

マグニフィセント7のPERは30倍で推移しているが、S&P500の他の銘柄は18倍となっている。これはマグニフィセント7が、向こう3年間で年平均成長率12%の売上高の伸びを達成できると期待されているのに対し、S&P500の他の493銘柄は3%となっている。

◆マグニフィセント7と2000年のテックバブル5
2000年のITバブル時に活躍したグループに「テックバブル5」がある。マイクロソフト<MSFT>、シスコ<CSCO>、GE<GE>、インテル<INTC>、エクソンモービル<XOM>の5銘柄。

それらと現在のマグニフィセント7を比較すると、2000年3月のテックバブル5はS&P500の最大銘柄で指数の18%を占めていた。当時のコンセンサスでは、このグループは向こう2年間、年平均成長率16%で売上高を伸ばすと期待されていた。その点から言えば、現在のマグニフィセント7はまだ割安で推移していと言える。また、その後のテックバブル5は市場の期待を裏切り、僅か8%の成長に留まった。同グループはその後24カ月間、S&P500を21%ポイント、アンダーパフォームしたという。

同ストラテジストはまた、マグニフィセント7とテックバブル5の大きな違いの1つに、成長のための再投資も指摘。マグニフィセント7は営業キャッシュフローの60%を次の成長のための設備投資と研究開発に再投資している。これは、テック・バブル5の26%の2倍以上となる。

そのため、マグニフィセント7はS&P500の他の銘柄のリターンを上回り続ける可能性があると結論付けている。