ダウ先物は下落もIT・ハイテク株には買い戻し=米国株

米株価指数先物(3月限)(NY時間08:44)(日本時間22:44)
ダウ先物 37378(-80.00 -0.21%)
S&P500 4786.50(+15.25 +0.32%)
ナスダック100先物 16991.75(+122.00 +0.72%)

米株価指数先物市場でダウ先物は下落しているものの、ナスダック100は上昇。半導体関連を中心に前日に売りが強まっていたIT・ハイテク株に買い戻しが出ている。台湾のTSMCとエヌビディア<NVDA>が今四半期は底堅い成長を予想していると述べたことが材料視されている模様。

また、今週に入って下げが続いていたアップル<AAPL>が反発していることもサポートしているようだ。アナリストが同社の投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も前日終値よりも23%高い225ドルに引き上げた。

なお、先ほど発表になった米新規失業保険申請件数が予想以上に減少したことで米国債利回りが上昇に転じ、米株式市場も伸び悩む動きが見られている。米新規失業保険申請件数は18.7万件まで減少した。

市場はFRBの利下げ期待を後退させ、米株式市場の利益確定売りを誘発している。前日の短期金融市場では3月までの利上げ開始の確率を50%近くまで低下させていた。しかし、本日は60%付近まで戻している状況。そのような中で、米株式市場は高値警戒感を高めてはいるものの、下押しを強める気配までは出ていない。

ただ、市場の警戒感も根強い。「第4四半期を見ると、パフォーマンスの多くは追撃、追撃、追撃だった。ただ、いま人々は本当にこの水準で所有して良いのだろうか。金利が上昇に転じれば、弱気の売りが殺到することになると迷い始めている」との声が出ている。

一方、楽観的な見方も少なくない。「今年中に利下げが実施されるため、株式市場の中期的な見通しは依然としてポジティブ。利下げが始まれば、投資家は現金保有を減らしてリスク資産に戻るだろうから、利下げのタイミングはあまり関係ない」といった声も聞かれる。

ヘルスケアのヒューマナ<HUM>が時間外で大幅安。取引開始前にガイダンスの修正を公表し、第4四半期の医療費が予想を上回ったとして、23年度の通期1株利益を下方修正した。1株利益は26.09ドルを見込み、従来の28.25ドル以上から下方修正している。同社はまた、現在の傾向が続けば、24年度の見通しにも影響が出ると述べた。

ボーイング<BA>が時間外で続伸。インドの新興航空会社であるアカサ航空から150機のMAXジェット機の受注を獲得した。約2週間前にアラスカ航空の機体の一部が吹き飛ばされて以来、同社にとっては朗報となっている。

米住宅建設のMDC<MDC>が時間外で大幅高。積水ハウス<1928>が買収することで合意した。すべて現金での買収で1株63ドルでの買収となる。前日終値よりも19%高い水準。

(NY時間08:54)(日本時間22:54)時間外
ボーイング<BA> 205.20(+2.14 +1.05%)
ヒューマナ<HUM> 388.22(-59.54 -13.30%)
MDC<MDC> 62.44(+9.35 +17.61%)

アップル<AAPL> 186.27(+3.59 +1.97%)
マイクロソフト<MSFT> 391.60(+2.13 +0.55%)
アマゾン<AMZN> 152.90(+1.19 +0.78%)
アルファベット<GOOG> 143.85(+0.96 +0.67%)
テスラ<TSLA> 218.05(+2.50 +1.16%)
メタ・プラットフォームズ<META> 370.80(+2.43 +0.66%)
AMD<AMD> 165.65(+5.48 +3.42%)
エヌビディア<NVDA> 573.50(+12.97 +2.31%)