米小売売上高は予想ほど減少せず 消費の底堅さを示す

*米小売売上高(10月)22:30
結果 -0.1%
予想 -0.4% 前回 0.9%(0.7%から修正)(前月比)
結果 0.1%
予想 -0.2% 前回 0.8%(0.6%から修正)(コア・前月比)

日本時間22時半に発表された10月の米小売売上高は全体で前月比0.1%減少した。一方、自動車とガソリンを除いたコアは、予想に反して0.1%の増加となった。13カテゴリー中7カテゴリーが減少し、家具と自動車ディーラーが下げを牽引した。

一方、10月のガソリンの店頭価格の下落を考慮すると、小売売上高のガソリンスタンドの売上は0.3%減となっており、全体の足を引っ張るほどの大きな影響はなかった。半面、パーソナルケアと食料品の売上は増加した。

GDPの算出に使用される、食品サービス、自動車ディーラー、建材店、ガソリンスタンドを除いた、いわゆるコントロール・グループの売上高は0.2%増加し、前期の急増に続き、第4四半期はまずまずのスタートを切ったことを示唆した。

一部からは、「消費者は、借入コストの上昇、与信条件の厳格化、物価上昇といったハードルに直面し続けているが、労働市場は依然として堅調で、所得は増加傾向にあり、物価上昇圧力は緩和している。そのため、当面は消費と成長はプラスを維持するだろう」との分析も出ていた。

今後の見通しとして、クレジットカードの金利上昇、貯蓄の減退、学生ローンの返済再開など、ホリデーシーズンへの支出が制限される可能性は警戒されている。