ダウ先物は小幅安 先週末の大幅高の一服感 テクニカル的には上値期待高まる=米国株

米株価指数先物(12月限)(NY時間08:36)
ダウ先物 34283(-55.00 -0.16%)
S&P500 4421.25(-9.25 -0.21%)
ナスダック100先物 15553.75(-42.50 -0.27%)

米株価指数先物市場でダウ先物が小幅安で推移しているほか、S&P、ナスダック100も軟調。先週末の大幅高からの一服感が出ているようだ。金曜日にムーディーズが米格付け見通しをネガティブに引き下げたことも一服感に繋がっている。

先週のパウエルFRB議長のIMFでの討論会で、市場には若干タカ派的なトーンが広がったものの、米10年債利回りを5%に押し上げるには至らなかった。議長は追加利上げの可能性を残したものの、市場は追加利上げ期待を高めてはおらず、短期金融市場では12月利上げの確率は15%程度で織り込むに留まっている。来年に関しても来年1月に30%弱の確率で利上げを織り込んでいる程度で、その先は利下げの可能性を台頭させている状況。米株式市場にとっては追い風となっている。

テクニカル的にもS&P500が重要なポイントと見られていた4400を回復したことで、上値へのムードが高まっている。「4400超えは現在の下降トレンドを反転させ、高値の切り上げを示唆。先月に調整局面で底を付けた可能性が高まる」といった声も聞かれる。

ただ、市場からは警戒感も根強い。米雇用統計などに米経済の軟化が示唆され始めているにもかかわらず、長期的なインフレ期待は過去12年間で最高水準まで上昇している状態。それは市場が来年に期待しているFRBの利下げを難しくする。

一部からは「現在の市場のポジショニングはソフトランディングシナリオであり、それを疑問視するようなデータが発表されれば、強いリスク回避を引き起こす可能性がある。そのような中で、上値では売りが推奨される」との声も出ている。その意味でも明日の米消費者物価指数(CPI)は注目される。

ボーイング<BA>が時間外で上昇。中国政府がAPECの際の米中首脳会談に合わせて、同社の旅客機「737MAX」に対するコミットメントの公表を検討していると報じられた。同社は重要な市場である中国との商取引が長らく停止状態となっているが、中国の習近平国家主席とバイデン大統領の今週の首脳会談を控えて、737MAX販売への突破口がようやく開かれる可能性があるという。

(NY時間08:48) 時間外
ボーイング<BA> 203.44(+6.79 +3.45%)

アップル<AAPL> 185.63(-0.77 -0.41%)
マイクロソフト<MSFT> 368.06(-1.61 -0.44%)
アマゾン<AMZN> 142.59(-0.97 -0.68%)
アルファベット<GOOG> 133.40(-0.66 -0.49%)
テスラ<TSLA> 216.55(+1.90 +0.89%)
メタ・プラットフォームズ<META> 326.77(-2.00 -0.61%)
AMD<AMD> 118.21(-0.38 -0.32%)
エヌビディア<NVDA> 485.63(+2.28 +0.47%)