9月の米CPIはインフレ鈍化が期待ほど進んでいないことを示唆

日本時間21時半に発表になった9月の米消費者物価指数(CPI)はインフレ鈍化が期待したほど進んでいないことを示唆した。FRBの高金利の維持とインフレ抑制の意図をより鮮明にしている。

9月の米CPIは総合指数が前月比0.4%上昇と予想通りで、前回からは伸びが鈍化しているものの高水準は続いている。また、コア指数は前月比0.3%上昇と予想を下回ったものの前回と伸びは変わらずとなっている。エネルギーコストが押し上げた。

住居費、自動車保険、スポーツ・イベントのチケットのような娯楽サービスが上昇。中古車は今年初め以来最大の下落幅となり、自動車部品は過去最大の下落幅となった。

CPI全体の約3分の1を占める住居費が前月比の上昇分の半分以上を占め、ホテルの宿泊費の上昇によっても押し上げられた。今後、コアインフレが下降軌道を維持するためには、このカテゴリーの持続的な減速が不可欠となる。

また、パウエルFRB議長が注視している住宅とエネルギーを除いたサービス価格(スーパーコア)は、計算によると前月比0.6%上昇し、過去1年で最も上昇している。

インフレ鈍化のペースが予想以上に鈍いことが示唆されており、短期金融市場でも年内の追加利上げへの期待を若干上昇させている。

*米消費者物価指数(9月)21:30
結果 0.4%
予想 0.4% 前回 0.6%(前月比)
結果 3.7%
予想 3.6% 前回 3.7%(前年比)
結果 0.3%
予想 0.4% 前回 0.3%(コア・前月比)
結果 4.1%
予想 4.1% 前回 4.3%(コア・前年比)