株価指数先物【引け後】 日経平均型優位の需給状況が継続

日経225先物 32640 +740 (+2.31%)
TOPIX先物 2344.5 +40.0 (+1.73%)

日経225先物(12月限)は前日比740円高の3万2640円で取引を終了。寄り付きは3万2150円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万1990円)を上回り、買い先行で始まった。直後に付けた3万2130円を安値に強いトレンドを継続し、現物の寄り付き時には心理的な抵抗線として意識されていた25日、75日移動平均線を明確に上放れた。これによりヘッジ対応の動きが強まり、前場終盤にかけて3万2400円を回復。後場は小動きながらもじり高で推移。終盤にかけて一気に上げ幅を広げ、一時3万2660円まで買われた。

日経225先物は、米長期金利の低下を受けた米株高の流れを引き継ぐ格好となった。昨日同様、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均株価を牽引しており、バリュー株からグロース株へのリバランスの動きが一段と強まった格好だ。この日経平均型優位の需給によって、NT倍率は先物中心限月で13.92倍に上昇した。14.05倍近辺に75日、200日線が位置しており、まずは14.00倍台を想定したNTロングによるスプレッド狙いに向かわせているようだ。

また、NT倍率は6月半ばに付けた14.69倍をピークに、TOPIX型優位の展開により9月下旬には13.55倍まで低下した。このところのリバランスによってNTショートの巻き戻しが入っているものの、14.00倍辺りを明確に上放れてくると、一段とリバランスが強まる可能性があろう。

そのきっかけだが、9月の米消費者物価指数(CPI)がポイントになりそうだ。予想を大きく上回るようだと、米金融引き締め長期化への懸念が再び高まる可能性はあるものの、米高官らのハト派発言、これを受けた米長期金利の低下によって、ショートポジションを圧縮しておきたいところである。CPIの結果を受けた今晩の米国市場が下げに転じたとしても、底堅さがみられるようであれば日経平均型優位での一段の上昇が見込まれる。

明日の特別清算指数算出(SQ)に向けて大きくレンジを切り上げたこともあり、オプション権利行使価格の3万2500円処で底堅さがみられると、節目の3万3000円、9月半ばにつけた3万3450円が射程に入ってきそうだ。急ピッチの上昇に対する反動で25日、75日線辺りまで調整を見せてくるようであれば、まずは押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

手口面では、日経225先物はバークレイズ証券が2637枚、ゴールドマン証券が1938枚、ビーオブエー証券が1747枚、モルガンMUFG証券が1497枚、ドイツ証券が1223枚の買い越しに対して、ABNクリアリン証券が2514枚、ソシエテジェネラル証券が1733枚、シティグループ証券が1541枚、SBI証券が1203枚、野村証券が982枚の売り越しだった。

TOPIX先物は、JPモルガン証券が3344枚、ドイツ証券が1115枚、ソシエテジェネラル証券が844枚、野村証券が648枚、ゴールドマン証券が254枚の買い越しに対して、バークレイズ証券が2999枚、BNPパリバ証券が1219枚、シティグループ証券が1044枚、UBS証券が627枚、ビーオブエー証券が369枚の売り越しだった。