株価指数先物【引け後】 3万1000円を挟んだ狭いレンジで推移

日経225先物 31020 ±0 (±0.00%)
TOPIX先物 2263.0 +3.5 (+0.15%)

日経225先物(12月限)は前日比変わらずの3万1020円で取引を終了。寄り付きは3万1050円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万1030円)にサヤ寄せする形で小幅に上昇して始まった。その後、3万910円まで軟化する場面も見られたが、売り一巡は3万1000円辺りでの底堅さが意識され、前場中盤にかけて一時3万1160円まで買われた。前場終盤に再び下げに転じ、現物の後場寄り付き時には3万960円まで軟化したが、中盤にかけて3万1100円まで買い戻された。しかし、終盤に3万1000円水準に軟化するなど、狭いレンジでの推移だった。

日経225先物は3万1160円まで買われた後に、3万960円まで売られたが、短期的なショートに押された格好だろう。3連休を控えてポジションを持ち越す流れは考えづらく、後場に入ってショートカバーに向かわせたようだ。

米国市場同様、米雇用統計の発表を控えて積極的にポジションを傾ける動きは限られ、持ち高調整に伴う売買のほかは、スキャルピング中心の取引にとどまっていたとみられる。ボリンジャーバンドは下向きで推移しているが、-2σを上回って底堅さが見られるなか、米雇用統計を無難に通過できれば、連休明け後に-1σが位置する3万1470円辺りを捉えてくる展開が意識されてこよう。一方で、雇用統計がネガティブ視されるようだと、-2σ割れから-3σが位置する節目の3万円辺りが射程に入ってくることになる。

グローベックスの米株先物は小幅ながらプラス圏での推移しているが、こちらも米雇用統計を受けて大きな変動をみせてくる可能性があり、発表まではナイトセッションにおいても手掛けづらいところである。なお、取引終了後に2024年2月期第2四半期決算を発表した安川電機 <6506> [東証P]は、通期計画を据え置いており、中国経済に対する過度な警戒感は和らぐと考えられ、ひとまず安心感からショートを仕掛けてくる動きはなさそうだ。

なお、NT倍率は先物中心限月で13.70倍に低下した。前日に上値抵抗線として意識されていた25日移動平均線を捉えてきたことで、いったんは跳ね返されやすいところである。また、半導体株の下落が日経平均型の重荷となったようだ。警戒されているエヌビディア<NVDA>の急落がなければ、再びNTショートの巻き戻しから、抵抗線突破を試す可能性はあろう。

手口面では、日経225先物はバークレイズ証券が1367枚、ドイツ証券が1349枚、ビーオブエー証券が974枚、野村証券が831枚、JPモルガン証券が620枚の買い越しに対して、ABNクリアリン証券が2437枚、シティグループ証券が1255枚、ソシエテジェネラル証券が1113枚、ゴールドマン証券が868枚、モルガンMUFG証券が367枚の売り越しだった。

TOPIX先物は、SMBC日興証券が1460枚、ドイツ証券が1117枚、ビーオブエー証券が539枚、JPモルガン証券が332枚、ABNクリアリン証券が315枚の買い越しに対して、バークレイズ証券が2497枚、シティグループ証券が2101枚、ソシエテジェネラル証券が110枚、豊証券が79枚、みずほ証券が78枚の売り越しだった。