【↓】日経平均 大引け| 大幅反落、欧米株安・中国懸念で3万2000円割れ (8月16日)

日経平均株価
始値 31965.58
高値 31997.28(09:19)
安値 31766.82(15:00)
大引け 31766.82(前日比 -472.07 、 -1.46% )

売買高 13億3114万株 (東証プライム概算)
売買代金 3兆1410億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

1.日経平均は大幅反落、472円安で3万2000円台割れ
2.前日の欧米株安と中国の景気減速を警戒し売り優勢
3.前場は下げ渋る場面も、後場は次第安で安値引けに
4.米銀行格下げ懸念も重荷、終始リスクオフの地合い
5.値下がり銘柄数1400超でプライム市場の78%が下落

■東京市場概況

前日の米国市場では、NYダウは前日比361ドル安と4日ぶりに反落した。中国経済の減速懸念や米銀行格下げを警戒し売りが優勢となった。

東京市場では、前日の欧米株安に加え、本日の中国や香港株が軟調だったこともあり、リスク回避の売りが顕著となった。日経平均株価は3万2000円大台を下回った。

16日の東京市場は、買い手控えムードが強く、終始売りに押される展開。日経平均は寄り付き時点でフシ目の3万2000円台を割り込み、取引時間中も大台に復帰する場面は一度もなかった。前場はやや下げ渋る場面もあったが、後場に再び下げ幅を広げ、結局安値引けとなった。前日の欧州株市場が総じて下落したほか、米国株市場でも大手格付け会社による米銀70行以上を対象とした格下げの可能性が報じられ、これを嫌気して金融株中心に売りが目立った。また、中国の景気減速に対する懸念が高まるなか、東京市場でも中国関連株や景気敏感株などをはじめ値を下げる銘柄が多く、終始リスクオフの地合いを余儀なくされた。業種別では33業種中30業種がマイナス。また個別株も値下がり銘柄数が1400を上回り、プライム市場の78%の銘柄が下落する売り圧力の強い地合いだった。

個別では、レーザーテック<6920>、ソフトバンクグループ<9984>、ソニーグループ<6758>などが値を下げ、三菱商事<8058>も安い。トヨタ自動車<7203>が下落、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも売られた。川崎汽船<9107>が安く、ゼンショーホールディングス<7550>は大幅に水準を切り下げた。ダブルスタンダード<3925>は連日のストップ安、ダイコク電機<6430>が急落、円谷フィールズホールディングス<2767>、UTグループ<2146>なども大きく下落した。
半面、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>が逆行高、メルカリ<4385>も買いが優勢だった。ひらまつ<2764>が急伸、JBCCホールディングス<9889>も大幅高に買われた。アイスタイル<3660>、ギフティ<4449>の上げ足も目立つ。このほか、メドレー<4480>、ベイカレント・コンサルティング<6532>、レアジョブ<6096>などが値を飛ばした。

日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857>、アステラス <4503>、セコム <9735>、大和ハウス <1925>、日清粉G <2002>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約22円。うち14円はアドテスト1銘柄によるもの。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、SBG <9984>、東エレク <8035>、ダイキン <6367>、テルモ <4543>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約169円。

東証33業種のうち上昇は建設業、電気・ガス業、水産・農林業の3業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)食料品、(2)その他製品、(3)陸運業、(4)医薬品、(5)パルプ・紙。一方、下落率の大きかった5業種は(1)石油石炭製品、(2)卸売業、(3)鉄鋼、(4)銀行業、(5)鉱業。

■個別材料株

△住友林 <1911> [東証P]
米住宅着工発表前で思惑買い。
△ひらまつ <2764> [東証P]
7月月次動向を受けて見直し買い優勢。
△クラレ <3405> [東証P]
大和証券が投資判断を「3→2」に引き上げ。
△エムアップ <3661> [東証P]
10万株を上限とする自社株買いを実施へ。
△ロボペイ <4374> [東証G]
7月全社売上高27.5%増と増収基調継続。
△ギフティ <4449> [東証P]
大和証券が投資判断を「2→1」へ引き上げ。
△富士製薬 <4554> [東証P]
「レナリドミド」の製造販売承認で収益貢献を期待。
△サイフューズ <4892> [東証G]
今晩の「WBS」で紹介予定で先回りの買い流入。
△コスモスイニ <8844> [東証S]
アパートメントホテルで訪日客需要取り込む。
△インフォR <9338> [東証G]
EVユーザー向けの協業開始を手掛かり視。

▼デュアルT <3469> [東証S]
24年6月期は大幅減益を見込む。
▼モンラボ <5255> [東証G]
今期一転最終赤字に下方修正。

東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)ひらまつ <2764>、(2)JBCCHD <9889>、(3)アイスタイル <3660>、(4)ギフティ <4449>、(5)三栄建築 <3228>、(6)メドレー <4480>、(7)IRジャパン <6035>、(8)メイコー <6787>、(9)ベイカレント <6532>、(10)富士製薬 <4554>。
値下がり率上位10傑は(1)ダブスタ <3925>、(2)ダイコク電 <6430>、(3)円谷フィHD <2767>、(4)UT <2146>、(5)力の源HD <3561>、(6)ピアラ <7044>、(7)Dmミックス <7354>、(8)ゼンショHD <7550>、(9)りたりこ <7366>、(10)BEENOS <3328>。

【大引け】

日経平均は前日比472.07円(1.46%)安の3万1766.82円。TOPIXは前日比29.47(1.29%)安の2260.84。出来高は概算で13億3114万株。東証プライムの値上がり銘柄数は360、値下がり銘柄数は1425となった。東証マザーズ指数は726.50ポイント(14.99ポイント安)。

[2023年8月16日]