株価指数先物【引け後】 急激な円安によりナイトセッションで急伸

大阪9月限
日経225先物 32270 -140 (-0.43%)
TOPIX先物 2258.5 ±0.0 (±0.00%)

日経225先物(9月限)は前日比140円安の3万2270円で取引を終了。寄り付きは3万2270円とシカゴ日経平均先物清算値(3万2330円)を下回り、売り先行で始まった。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が売られるなか、現物の寄り付き直後には一時3万2060円まで下げる場面が見られた。ただし、節目の3万2000円を割り込まなかったことで、売り一巡後はショートカバーにより下落幅を縮め、ランチタイムでは3万2470円と一時プラスに転じた。しかし、後場は再びショート優勢となりジリジリと下げ幅を広げ、3万2270円で取引を終えた。

日経225先物は米ハイテク株の下落影響からショートが先行したが、その後は下げ渋った。節目の3万2000円を割り込まなかったほか、円相場が円安に振れていることも買い戻しを誘ったようだ。

なお、円相場は現在、1ドル=141円90銭台と大きく円安に振れている。日銀のイールドカーブ・コントロールについて「現時点では修正の必要性は乏しいと見ている」といった関係者の話が報じられたことがきっかけとみられる。これを受けて日経225先物のナイトセッションでは一時3万2740円まで買われている。

また、グローベックス米株先物は小幅ではあるが、主要な株価指数先物がプラス圏で推移しているため、ショートカバーに加えて、自律反発狙いのロングも入りやすい。ナイトセッションでボリンジャーバンドの-1σを上回ってきており、再び25日移動平均線を意識した値動きが期待されそうだ。

もっとも、短期的な売買が中心と見られるため、足もとの-2σと25日線によるレンジを明確に上放れてくるまでは、ポジションを大きく傾けづらい。なお、NT倍率は先物中心限月で14.28倍に低下し、75日線を下回ってきた。NTショートによるスプレッド狙いの商いが入りやすい一方で、米ハイテク銘柄の反発がみられるようだと、いったんはNTショートの巻き戻しに向かわせよう。

手口面では、日経225先物はJPモルガン証券が987枚、ABNクリアリン証券が259枚、SBI証券が235枚の買い越しに対して、ドイツ証券が579枚、バークレイズ証券が474枚、シティグループ証券が264枚、楽天証券が205枚の売り越しだった。TOPIX先物はソシエテジェネラル証券が1118枚、JPモルガン証券が789枚、BNPパリバ証券が717枚、シティグループ証券が354枚の買い越しに対して、SMBC日興証券が2315枚、ドイツ証券が852枚、ゴールドマン証券が353枚の売り越しだった。