米景気後退の証拠はないとの指摘も

米国がリセッション(景気後退)に陥るかもしれないという懸念が米株式市場中心に広がっており、下半期の相場に対する不信感が広がっている。しかし、不況の到来を裏付ける証拠は何もないとの指摘もエコノミストからは出ている。

リセッション・ウォッチ・レポートでは、ネガティブなシグナルを示す指標の数が半数を超えることはなく、現在は10の指標のうち3指標しかネガティブなシグナルを発していないという。

米経済は1年以上に渡るFRBの引き締めや、3月の銀行混乱を乗り越え、依然として回復力は堅持しているという。タイトな労働市場、パンデミック明けからのサービス業への需要の高まり、そして、過剰貯蓄などの中で、消費の力強さは堅持されているという。

給与の増加にけん引され、家計の実質可処分所得は平均を上回るペースで伸びており、これが支出の伸びを支えていると報告している。