株価指数先物【引け後】 需給イベント通過後を睨んだ押し目狙いのロング対応に

大阪9月限
日経225先物 33320 ±0 (±0.00%)
TOPIX先物 2304.5 +0.5 (+0.02%)

日経225先物(9月限)は前日比変わらずの3万3320円で取引を終了。寄り付きは3万3170円とシカゴ日経平均先物清算値(3万3190円:時間外)にサヤ寄せする格好から売り先行で始まった。指数インパクトの大きいファーストリテイリング <9983> [東証P]が、「ユニクロ」の6月の既存店売上高は7カ月ぶりに前年実績を下回ったと公表したことが嫌気されるなか、日経225先物は現物の取引開始直後に3万3010円まで下げ幅を広げた。

ただ、節目の3万3000円近辺では値ごろ感からのロングやショートカバーが意識され、前場中盤に切り返し、一時3万3370円とプラスに転じる場面も見られた。前場終盤にかけて再び軟化したが、祝日明けの米国市場の動向を見極めたいとするムードは強く、後場は3万3200円~3万3360円処での保ち合いを継続。結局は、前日比変わらずの3万3320円で取引を終えた。

日経225先物は寄り付き後ほどなくして節目の3万3000円に接近したが、同水準を下回らなったことで、短期筋のショートカバーを誘ったようだ。前場はオプション権利行使価格の3万3000円~3万3375円のレンジ推移となったが、後場は3万3250円~3万3375円とより狭いレンジとなった。

グローベックスの米株先物は、主要な株価指数先物がマイナス圏で推移している。祝日明けの米国では、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表される。既定路線とはいえ、7月の利上げ確度が高まる状況となれば、米国市場でも持ち高調整の動きとなる可能性はあるだろう。大型テック株などが弱含めば、日経平均型の重荷になりやすい。

また、米国市場が落ち着いた動きを見せたとしても、国内では7日、翌週10日に控えているパッシブ型ETFの決算による需給イベントを睨んだ商いに向かいやすい。分配金捻出のための売り需要は短期的な需給悪化につながるが、一方で本日の3万3000円に接近する局面での底堅さなど、押し目待ち狙いの買いは控えていると考えられる。3万3000円を割り込み、25日移動平均線が位置する3万2800円水準に接近する展開ともなれば、イベント通過後の反発を想定したロングで向かうところだろう。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.45倍に低下した。ボリンジャーバンドの-1σを挟んでの推移であり、バンドが拡大をみせつつあるなか、同水準を明確に下放れてくると、-2σの14.38倍、-3σが位置する14.32倍処がターゲットとして意識されてくる。ただし、-3σ辺りまで低下してくれば、いったんはボトム形成からNTショートを巻き戻す動きが入りそうだ。

手口面では、日経225先物はUBS証券が1180枚、野村証券が1000枚、三菱UFJ証券が513枚の買い越しに対して、JPモルガン証券が1099枚、ゴールドマン証券が605枚の売り越しだった。TOPIX先物はソシエテジェネラル証券が1525枚、BNPパリバ証券が1090枚、シティグループ証券が1007枚、バークレイズ証券が509枚の買い越しに対して、ビーオブエー証券が3433枚、ABNクリアリン証券が501枚の売り越しだった。