米経済指標を受けドル円は143円台後半に上昇 住宅建設株が上げ幅を伸ばす

日本時間23時に発表になった5月の米新築住宅販売件数は年率換算で76.3万件と予想外に前回から増加し、予想も大きく上回った。米労働市場がなお堅調に推移していることもあり、米住宅市場は需要回復傾向が鮮明になっている一方、特に中古市場で供給が追い付かない状況が顕著になっている。

住宅ローン金利の高騰で低金利時代に購入した住宅所有者が住み替えを手控えていることが要因として挙げられており、そのため住宅購入者は中古市場を諦め、新築に目を向けている状況が指摘されている。コスト低下で新築価格が低下していることも後押ししているようだ。

また、同時刻に発表になった6月調査分のコンファレンスボード消費者信頼感指数も109.7と予想を上回り、昨年1月以来の高水準となった。インフレはなお高水準ではあるものの上昇圧力は緩和されており、5月に落ち込んだ消費者のセンチメントは反転した。期待指数は景気後退を示唆する基準値を僅かに下回っているものの、今回は今後12カ月間に景気後退を予想する消費者は5月に比べてかなり少なくなった。

これらの指標を受けてドル円は143円台後半に再び上昇した一方、米株式市場の反応は全体的には限定的なものの、住宅建設株は上げ幅を伸ばしている。

米新築住宅販売件数(5月)23:00
結果 76.3万件
予想 67.4万件 前回 68.0万件(68.3万件から修正)
中間価格 41.63万ドル(40.24万ドル)
平均価格 48.73万ドル(49.56万ドル)
在庫水準 6.7カ月分(7.6カ月分)
()は前回

コンファレンスボード消費者信頼感指数(6月)23:00
結果 109.7
予想 103.8 前回 102.5(102.3から修正)

USD/JPY 143.87 EUR/USD 1.0960 GBP/USD 1.2748

(NY時間10:26)
KBホーム<KBH> 51.87(+0.72 +1.41%)
レナー<LEN> 123.67(+2.60 +2.15%)
DRホートン<DHI> 121.88(+1.99 +1.66%)