最近の株高を追いかけるべきではないとの指摘も=米国株

きょうのNY株式市場でダウ平均は反発。序盤は下げて始まったものの、IT・ハイテク株中心に次第に買い戻しが広がり、ダウ平均もプラスに転じている。ナスダックは大幅高。

景気後退への懸念が根強い中でも堅調な値動きを続けている米株式市場だが、一部からは、投資家は最近の株高を追いかけるべきではないとの指摘が出ている。最近の株の強さについて結論を出すことは注意を要するという。

一部のIT・ハイテク株を除けば、S&P500の多くの銘柄は今年に入ってから横ばいでの推移に留まっている。IT・ハイテク株については、昨年の急落から立ち直り、人工知能(AI)を巡る興奮の中で上昇しているだけだという。

物色に広がりが無く、それは市場全体の健全性にとってプラスにはならない。S&P500の主要11セクターのうち、今年の年初と比較して上昇しているのはIT、通信サービス、消費者裁量の僅か3セクターに留まっており、いずれも今年に入ってから18%超上昇している。

弱気相場の中の上昇にある可能性が高く、弱気相場そのものはまだ終わってはいないという。また、特に過去2四半期の企業利益が減速していることや、現在の株高を牽引する広がりのなさは、下振れリスクが控えている証拠だとも指摘した。