来週の為替相場見通し=米4月小売売上高など注目

来週の外国為替市場のドル円相場は、戻りを試す展開となるかが注目されそうだ。経済指標では米小売売上高などが発表される。予想レンジは1ドル=133円50~135円50銭。

10日に発表された米4月消費者物価指数(CPI)は、前年同月比の上昇率が市場予想を下回った。これを受け、6月米連邦公開市場委員会(FOMC)での政策金利据え置き観測が強まった。市場には、年後半に向けて利下げ期待も強いが、米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は11日に物価上昇圧力は依然として強すぎるとの見解を示すなど、市場の期待にクギを刺す発言も出ている。ドルは一時134円割れまで下落したが、来週にかけてはいったん値を戻すこともあり得る。米債務上限問題や金融システム不安の行方なども注目されている。

海外で15日に米5月ニューヨーク連銀製造業景気指数、16日に米4月小売売上高、17日に米4月住宅着工件数が発表される。18日には米5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数が発表される。国内では17日に1~3月GDP速報値、4月訪日外客数、19日に4月消費者物価指数(CPI)が発表される。19日から21日にかけてG7広島サミットが開催される。