4月のISM製造業景気指数は予想上回る内容 雇用指数が50を回復

日本時間23時に発表になった4月のISM製造業景気指数は47.1と予想を上回る内容だったほか、詳細で雇用指数が判断基準の50を回復した。前回落ち込みが目立った新規受注も上昇。ただ、全体的には景気判断の50を6カ月連続で下回っており、米製造業のセンチメントは低迷した状態が続いている。これは2009年以来で最も長く、米製造業に長引く不況の兆候が見られている。

一方、仕入価格も50を回復し、昨年7月以来の高水準となっている。月初の原油価格上昇が影響した模様。雇用指数の回復と仕入価格の急上昇は、今週のFOMCでの利上げ期待を正当化する内容ではある。

ISMは声明で、「米製造業の成長がいつ再開されるのかの懸念が企業担当者に残っている。そのため、新規受注は低迷を続ける可能性がある」と述べた。また、企業担当者のコメントでは、将来の成長に対する楽観的な見方と、短期的な需要減少についての懸念が同程度の割合で示されているとも述べた。

家具や木材製品などを筆頭に11セクターが縮小を報告した一方、増加は5業種。

市場ではドルや米国債利回りに上昇の反応が見られているものの、米株式市場の反応は限定的。

ISM製造業景気指数(4月)23:00
結果 47.1
予想 46.7 前回 46.3

新規受注 45.7(44.3)
生産 48.9(47.8)
雇用 50.2(46.9)
入荷遅延 44.6(44.8)
在庫 46.3(47.5)
仕入価格 53.2(49.2)
輸出 49.8(47.6)
()は前回

NY株式1日(NY時間10:25)
ダウ平均 34157.59(+59.43 +0.18%)
ナスダック 12206.73(-19.85 -0.16%)
CME日経平均先物 29250(大証終比:+90 +0.31%)

米国債利回り
2年債 4.128(+0.122)
10年債 3.517(+0.095)
30年債 3.763(+0.090)
期待インフレ率 2.231(+0.023)
※期待インフレ率は10年債で算出

USD/JPY 137.09
EUR/USD 1.0990
GBP/USD 1.2516