<マ-ケット日報> 2025年3月28日

受渡し日ベースで実質新年度入りとなる本日の市場は日経平均が続落。終値は前日比679円安の3万7120円だった。昨日の米株安の流れを受けて売りが先行。配当落ち日で約300円ほどゲタが外された格好となっているが、それを踏まえても実質480円安となったことで改めて米国の自動車関税が重荷となっている様子がうかがえる。日本のGDPを0.2〜0.5%下押しさせるとの試算があり、円安けん制と合わせ輸出で稼ぐ図式は縮小。相場の上値も低くなるだろう。

昨日の米国市場はトランプ大統領の自動車関税発動を嫌気してダウ平均は続落した。同大統領が4月3日から全輸入車に対して25%の上乗せ関税を発動すると正式に決定。自動車販売コストの上昇を懸念して自動車株や関連株中心に下落した。一方、中国への関税を緩和する姿勢を示したことでダウ平均の下げ幅は半分に縮小。良くも悪くもトランプ次第で目先の発言に振り回される朝令暮改的相場は今しばらく続きそうな雰囲気だ。

さて、東京市場は配当落ち分を埋めるどころかやや大きめのギャップ(窓)を空ける弱い展開に。トランプ関税はある程度織り込んでいるが「恒久的」と発言されたことで来季の収益見通しがネガティブなものとならざるを得なくなっている。トピックスの動きを見ればまだ基調は安定の範囲だが、新年度早々に上昇基調を描くという展望は少し持ちにくくなったようだ。(ストック・データバンク 編集部)