株価指数先物【引け後】 後場は一変してロング解消の動き

大阪6月限
日経225先物 37500 -120 (-0.31%)
TOPIX先物 2771.0 +9.5 (+0.34%)

日経225先物(6月限)は前日比120円安の3万7500円で取引を終了。寄り付きは3万7530円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万7535円)にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まった。ただし、開始直後につけた3万7510円を安値に急速に切り返し、前場中盤にかけて3万7800円台を回復。買い一巡後は3万7780円から3万7830円辺りの高値圏での推移を継続し、前引け間際に日銀会合の結果が伝わると3万7870円まで上げ幅を広げた。

ただし、午後の取引は一変し持ち高調整によるショート優勢の流れとなった。引け後に植田和男総裁の会見内容の判明が控えていたほか、米国での米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果と委員らの経済・政策金利見通し、パウエル議長の記者会見を確認したいところであり、祝日を挟むこともあってロング解消の流れから、一時3万7470円まで売られる場面もあった。

日経225先物は前引けにかけての上昇で25日移動平均線(3万7730円)を突破したこともあり、ショートカバーを交えての上昇をみせた。ランチタイムでは同線を上回って推移していたが、現物の後場の開始後に割り込むと、急速に上げ幅を縮め、終盤にかけて下落に転じた。3万7500円辺りで下げ渋る動きもみられており、ショートを仕掛けたというよりは、前場の上昇局面で積み上がった短期的なロングの解消だったと考えられる。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり数が全体の6割超を占めていた。ただ、前場堅調だったファーストリテイリング<9983>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]が下げに転じたほか、アドバンテスト<6857>[東証P]、ソフトバンクグループ<9984>[東証P]の弱い値動きが日経平均型の重荷となった。

FOMCを受けた米国市場次第では、25日線が抵抗線として意識されるか、反対に突破から節目の3万8000円を捉える動きに向けた転換点になりそうだ。本日の後場からの調整でロングは解消されていると考えられ、祝日明けの仕切り直しに期待したいところだ。

NT倍率は先物中心限月で13.53倍に低下し、2023年9月下旬以来の13.60倍を下回ってきた。いったんはボトム形成が意識されてくる可能性はありそうだが、足もとでのボトム水準を下抜けてきており、NTショートの動きが一段と強まる可能性があるだろう。

手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万2526枚、ソシエテジェネラル証券が1万1216枚、サスケハナ・ホンコンが3453枚、バークレイズ証券が2468枚、JPモルガン証券が1836枚、日産証券が1435枚、SBI証券が1429枚、ゴールドマン証券が1293枚、モルガンMUFG証券が1071枚、楽天証券が915枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万0161枚、ソシエテジェネラル証券が1万6630枚、バークレイズ証券が6596枚、JPモルガン証券が5044枚、ゴールドマン証券が4182枚、モルガンMUFG証券が3210枚、ビーオブエー証券が2638枚、みずほ証券が1916枚、サスケハナ・ホンコンが1745枚、野村証券が1349枚だった。