株価指数先物【引け後】 日米金融イベントを控えてカバーが入りやすい

大阪6月限
日経225先物 37200 +340 (+0.92%)
TOPIX先物 2729.0 +37.5 (+1.39%)

日経225先物(6月限)は前日比340円高の3万7200円で取引を終了。シカゴ日経平均先物清算値(3万7360円)にサヤ寄せする形から、買い先行で始まった。現物の寄り付き直後につけた3万7320円を高値に、3万7110円まで上げ幅を縮めたが、前場中盤にかけて再び3万7300円を回復。その後は3万7150円〜3万7300円辺りのレンジでの推移が後場に入っても続いた。

日経225先物は、ボリンジャーバンドの-1σ(3万6890円)を上回って推移した。3万7100円接近では押し目狙いのロングが入りやすく、-1σ水準を狙ったショートの動きはみられなかった。一方で、週足の-1σ(3万7270円)水準ではロングを解消する動きになっており、押し目でのロングを意識しつつ、週足の-1σ近辺ではクローズといった短期的な売買が中心だったようである。

ただし、18〜19日に日銀の金融政策決定会合、米国で連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。いずれも金利据え置きが見込まれ、為替市場ではリバランスとみられる動きから1ドル=148円台後半と、ドル高・円安に振れて推移していた。株式市場でもヘッジファンドは足もとでロングポジションを圧縮していたと考えられ、日米の金融イベントを控え、ニュートラルに近づける形でリバランスの買いが入りやすいと考えられる。

また、トランプ米大統領は18日に、ロシアのプーチン大統領とウクライナ情勢を巡り停戦に向けて対話する予定と報じられた。地政学リスクが後退する可能性から、ショートカバーが入りやすいだろう。東京市場は20日が祝日で休場になることもあり、先回り的な動きからもカバーが意識されやすい。基本的には膠着感が強まるだろうが、節目の3万7500円のほか、25日移動平均線が位置する3万7760円辺りを目先のターゲットとしたトレンド形成をみせてくる展開をある程度は想定しておきたい。

NT倍率は先物中心限月で13.63倍に低下した。朝方は13.73倍まで上昇したが、その後は低下傾向が続いた。東京エレクトロン<8035>[東証P]やアドバンテスト<6857>[東証P]、ソフトバンクグループ<9984>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引したが、一方で、三菱重工業<7011>[東証P]、川崎重工業<7012>[東証P]、IHI<7013>[東証P]など防衛関連株への物色が強まったことで、相対的にTOPIX型が優位になっている。トランプ大統領とプーチン大統領の対話が良好なムードのなかで進むようだと、地政学リスクが和らぐ可能性があり、NTショートを巻き戻す動きも意識されそうである。

手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万1248枚、ソシエテジェネラル証券が9367枚、サスケハナ・ホンコンが3337枚、野村証券が2176枚、JPモルガン証券が1830枚、モルガンMUFG証券が1251枚、バークレイズ証券が1146枚、SBI証券が1004枚、松井証券が870枚、ゴールドマン証券が836枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が1万6601枚、ソシエテジェネラル証券が1万5479枚、JPモルガン証券が6600枚、バークレイズ証券が5029枚、モルガンMUFG証券が3232枚、ゴールドマン証券が2053枚、ビーオブエー証券が1468枚、サスケハナ・ホンコンが1454枚、野村証券が1188枚、シティグループ証券が812枚だった。