【↓】日経平均 大引け| 小反落、朝高も日銀総裁発言で後場に値を消す (3月13日)

日経平均株価
始値 37081.64
高値 37326.27(09:28)
安値 36776.94(15:23)
大引け 36790.03(前日比 -29.06 、 -0.08% )

売買高 17億7519万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆4162億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

1.日経平均は小反落、朝高後に軟化する展開
2.朝方に500円超上昇も伸び悩み、後場に値を消す
3.2月米CPIは予想下回り、米ハイテク株買われる
4.東京市場は半導体や防衛関連が高く、全体を牽引
5.植田日銀総裁の発言受け円高誘発、相場の重荷に

■東京市場概況

前日の米国市場では、NYダウは前日比82ドル安と3日続落した。トランプ米政権による高関税政策が景気に悪影響を与えるとの懸念から売りが優勢となった。

東京市場では、朝方はリスク選好の地合いで日経平均株価は大きく上昇する場面があったが、その後は伸び悩み、後場に入ると値を消す展開となった。

13日の東京市場は、朝方は買い先行した。前日の米国株市場でNYダウが軟調だったが、ハイテク株が総じて買われ、ナスダック総合株価指数は1%を超える上昇をみせた。2月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回り、これが買い安心感を誘った形だ。東京市場でも半導体関連や防衛関連などを中心に物色の矛先が向いたが、日経平均は一時500円強上昇したものの、その後は戻り売りに押される地合いとなった。植田日銀総裁が参院財政金融委員会で利上げに前向きともとれる発言をしたことから、ドル・円相場が円高方向に振れ、これが先物主導の売りを誘発した。取引終盤に日経平均は小幅ながら下げに転じた。なお、個別株は値上がり銘柄数の方が多く、TOPIXはわずかにプラス圏で取引を終えている。プライム市場全体売買代金は前日とほぼ同水準だった。

個別では、売買代金で断トツとなった川崎重工業<7012>が続伸したほか、売買代金2位に入ったアドバンテスト<6857>も上昇した。ディスコ<6146>が商い活況のなか大幅高に買われるなど半導体製造装置の一角が高い。三菱重工業<7011>も上値指向、IHI<7013>も買いが優勢だった。サンリオ<8136>が堅調、東京海上ホールディングス<8766>も頑強。ANYCOLOR<5032>はストップ高となり、ミガロホールディングス<5535>、ファーマフーズ<2929>なども値を飛ばした。gumi<3903>も大きく水準を切り上げた。
半面、トヨタ自動車<7203>が軟調、ファーストリテイリング<9983>も冴えない。リクルートホールディングス<6098>、キーエンス<6861>なども売りに押された。ダイキン工業<6367>も利食われ、高圧ガス工業<4097>が大幅安、太陽誘電<6976>も大きく値を下げた。大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が利益確定売りに水準を切り下げ、村田製作所<6981>なども安い。

日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857>、ディスコ <6146>、日東電 <6988>、住友不 <8830>、東京海上 <8766>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約102円。うち73円はアドテスト1銘柄によるもの。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はダイキン <6367>、ファストリ <9983>、コナミG <9766>、ファナック <6954>、京セラ <6971>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約62円。

東証33業種のうち上昇は22業種。上昇率の上位5業種は(1)石油石炭製品、(2)銀行業、(3)保険業、(4)海運業、(5)鉱業。一方、下落率の上位5業種は(1)輸送用機器、(2)空運業、(3)非鉄金属、(4)電気機器、(5)サービス業。

■個別材料株

△アルピコHD <297A> [東証S]
25年3月期配当予想を増額修正。
△gumi <3903> [東証P]
5〜1月期最終黒字転換。
△エコモット <3987> [東証G]
国交省の公募案件に対する技術提案が採用。
△バリオ <4494> [東証S]
NTTコムの「セキュリティYOROZU相談」とパートナーシップ。
△エニーカラー <5032> [東証P]
25年4月期業績予想を上方修正。
△ミガロHD <5535> [東証P]
ザ・パークハビオ名古屋松原に「FreeiD」導入。
△日製鋼 <5631> [東証P]
防衛関連機器事業の中期的な成長力に着目。
△シキノHT <6614> [東証S]
IPラインアップと販路拡大を目的に米CAST社と戦略的提携。
△アドテスト <6857> [東証P]
米エヌビディア<NVDA>が6%超の大幅高で目先買い戻し誘発。
△バリューC <9238> [東証G]
1億円の暗号資産(ビットコイン)を購入へ。

▼モイ <5031> [東証G]
26年1月期営業大幅減益へ。
▼WA <7683> [東証P]
25年1月期業績予想を下方修正。

東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)エニーカラー <5032>、(2)ミガロHD <5535>、(3)ファーマF <2929>、(4)理計器 <7734>、(5)日製鋼 <5631>、(6)gumi <3903>、(7)楽天銀 <5838>、(8)ディスコ <6146>、(9)コクサイエレ <6525>、(10)タツモ <6266>。
値下がり率上位10傑は(1)高圧ガス <4097>、(2)太陽誘電 <6976>、(3)MDV <3902>、(4)WA <7683>、(5)鎌倉新書 <6184>、(6)大阪チタ <5726>、(7)ネオジャパン <3921>、(8)日産自 <7201>、(9)極東証券 <8706>、(10)村田製 <6981>。

【大引け】

日経平均は前日比29.06円(0.08%)安の3万6790.03円。TOPIXは前日比3.45(0.13%)高の2698.36。出来高は概算で17億7519万株。東証プライムの値上がり銘柄数は816、値下がり銘柄数は747となった。東証グロース250指数は649.72ポイント(1.59ポイント安)。

[2025年3月13日]