【↑】日経平均 大引け| 小反発、停戦案受け入れ好感しプラス圏維持 (3月12日)

日経平均株価
始値 36763.10
高値 36956.33(09:25)
安値 36658.86(09:06)
大引け 36819.09(前日比 +25.98 、 +0.07% )

売買高 18億8712万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆4630億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

1.日経平均は小反発、狭いゾーンでの値動きに終始
2.前日はNYダウが大幅安、朝方はリスク回避ムード
3.ウクライナ停戦受け入れ、全体相場に追い風吹く
4.円安も好感、防衛関連株への買いが全体を支える
5.値上がり銘柄数1100超、プライム市場の7割占める

■東京市場概況

前日の米国市場では、NYダウは前日比478ドル安と続落した。トランプ米大統領の関税政策が景気を悪化させるとの警戒感から売りが優勢となった。

東京市場では、強弱観対立のなか、日経平均株価は頑強な値動きを続け、終盤値を消したもののプラス圏を維持してこの日の取引を終えている。

12日の東京市場は、日経平均が狭いレンジでのもみ合いとなった。前日の欧州株市場が全面安商状となり、米国株市場でもNYダウが一時700ドルあまりの下げを見せるなど波乱含みの動きを続けており、朝方はリスク回避ムードにあったが、先物主導で断続的な買いが入り全体相場を支えた。11日に行われた米国とウクライナの政府高官による会談で、米国が提示した30日間の停戦案をウクライナが受け入れたことが報じられ、東京市場でもこれを好感する形となった。外国為替市場ではドルが買い戻され、ドル高・円安方向に振れたことも市場センチメントの改善につながっている。ただ、日経平均の上値は重かった。防衛関連株が買い直されたが、一方で半導体関連の主力株が冴えず全体相場の足を引っ張った。なお、個別株物色意欲は活発で、値上がり銘柄数は1100を上回りプライム市場全体の7割を占めた。

個別では、売買代金トップとなった三菱重工業<7011>が大きく上値を追ったほか、川崎重工業<7012>、IHI<7013>も揃って上昇した。ソニーグループ<6758>、サンリオ<8136>が買われ、ゆうちょ銀行<7182>も高い。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも値を上げた。日立製作所<6501>も堅調。ペプチドリーム<4587>が急騰した。内外トランスライン<9384>、ワールド<3612>が大幅高を演じ、三菱電機<6503>も物色人気。日本ヒューム<5262>も値を飛ばした。
半面、レーザーテック<6920>が大きく売られ、アドバンテスト<6857>の下げも目立つ。ソフトバンクグループ<9984>も見送られた。商船三井<9104>も軟調。三井ハイテック<6966>が急落したほか、ファーマフーズ<2929>が大幅安。SUBARU<7270>、横河電機<6841>などの下げも目を引いた。TOWA<6315>も下値を探る展開に。

日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はソニーG <6758>、テルモ <4543>、中外薬 <4519>、コナミG <9766>、東京海上 <8766>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約69円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857>、SBG <9984>、レーザーテク <6920>、SUBARU <7270>、横河電 <6841>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約129円。うち97円はアドテスト1銘柄によるもの。

東証33業種のうち上昇は29業種。上昇率の上位5業種は(1)銀行業、(2)非鉄金属、(3)電気・ガス業、(4)保険業、(5)石油石炭製品。一方、下落はの4業種のみで下落率の上位から(1)海運業、(2)空運業、(3)その他金融業、(4)不動産業。

■個別材料株

△大盛工業 <1844> [東証S]
完成工事総利益の大幅な上積みで上期営業利益は計画上振れ。
△ジーエヌアイ <2160> [東証G]
自社株価予約取引契約の清算完了で悪材料出尽くし感。
△インフォMT <2492> [東証P]
内田洋行ITソリューションズと協業。
△グローバル社 <3271> [東証S]
旭化成ホームズと業務・資本提携。
△リボミック <4591> [東証G]
核酸アプタマーに関連する技術の特許出願。
△楽天銀 <5838> [東証P]
モルガン・スタンレーMUFG証券が投資判断を格上げ。
△三菱電 <6503> [東証P]
27年3月期に防衛事業の営業利益率10%目指す。
△三菱重 <7011> [東証P]
信用取組が急改善し投資マネーの再攻勢を誘導。
△アイスペース <9348> [東証G]
SBI証券が新規に「買い」でカバレッジ開始。
△東海リース <9761> [東証S]
25年3月期業績予想及び配当予想を上方修正。

▼三井ハイテク <6966> [東証P]
先行投資コスト増で26年1月期最終利益26%減を計画。
▼レボリュー <8894> [東証S]
株主優待廃止がネガティブインパクトに。

東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)ペプドリ <4587>、(2)Ubicom <3937>、(3)内外トランス <9384>、(4)ワールド <3612>、(5)ギフティ <4449>、(6)大黒天 <2791>、(7)ブロドリーフ <3673>、(8)パルHD <2726>、(9)JMDC <4483>、(10)三菱電 <6503>。
値下がり率上位10傑は(1)三井ハイテク <6966>、(2)ファーマF <2929>、(3)レーザーテク <6920>、(4)アドテスト <6857>、(5)SUBARU <7270>、(6)富士急 <9010>、(7)横河電 <6841>、(8)小野薬 <4528>、(9)コクサイエレ <6525>、(10)コーセー <4922>。

【大引け】

日経平均は前日比25.98円(0.07%)高の3万6819.09円。TOPIXは前日比24.19(0.91%)高の2694.91。出来高は概算で18億8712万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1156、値下がり銘柄数は430となった。東証グロース250指数は651.31ポイント(9.85ポイント高)。

[2025年3月12日]