<マ-ケット日報> 2025年3月12日

12日の市場は日経平均が小反発。終値は前日比25円高の3万6819円だった。取引序盤は前日の米株安を受けて100円ほど安くなったが、売り一巡後は徐々に押し目を買う動きが勝りプラス圏を回復。昨日に一時3万6000円台を割り込んだ後の急な戻りで目先の下値が確認できた様子。売り方の買い戻しも引き続き入っている。上場全銘柄で算出する指数トピックスは昨日の下げを概ね埋めるような格好で、全体として大きく崩れる心配はなさそうだ。

昨日の米国市場はトランプ関税への不透明感からダウ平均は続落した。株価水準は昨年9月以来約半年ぶりの安値に。この日トランプ大統領がSNSでカナダに対する鉄鋼・アルミの関税をさらに25%引き上げて50%にすると発表。これを受けてダウ平均は一時700ドルほど下落した。その後、米・加双方が直近に決めた関税を取り下げるとしたことで買い戻しが入り下げ幅を縮小。ウクライナが米の提示した停戦案を受け入れたことも下げ止まりに一役買っている。

さて、東京市場は米株安にも耐性を示して本日は反発へ。昨日の日足陽線が長い下ヒゲを引いたことで短期的な底入れ感が出始めている。直近3週間は10日移動平均線(3万7046円)に沿って下げて来ただけに、ここを上回れば短期急落トレンドからの脱却もテクニカル上で確認できる。ただ、トランプ関税攻撃は今後も続く見通しでアク抜けにはまだ時間がかかりそうな雰囲気だ。(ストック・データバンク 編集部)