19日の市場は日経平均が5日続落。終値は前日比268円安の3万8813円で今月2日以来の安値となった。昨日の米国株が来年の利下げペース鈍化を受けて急落。これを受けて日経平均も開始早々に700円を超える下げに見舞われた。売り一巡後は急速に下げ幅を縮小するなど、米国株と違って高値圏にいなかった分性急な売り物は少なかったようだ。むしろここ3カ月近いボックスの下限(3万8000円)に接近したことで押し目買いが強まり、下値の強さを確認した感もある。
昨日の米国市場は長期金利の急上昇を受けてダウ平均は10日続落した。ダウ平均の10連敗は約50年ぶりの記録で1日の下げ幅は1000ドルを超える規模となった。注目のFOMCでは想定通りの0.25%利下げを行ったが、議長が会見で来年の利下げ回数を半減の2回としたことが嫌気され、債券売り、株売り、ドル買いの動きが一気に広がった。過去最高値圏にあったハイテク株も一斉に売られてナスダック指数は今年7月以来の大きさの下落率を演じている。
さて、東京市場は大幅な米株安を受けながらもかえって下値の強さを確認する1日に。ミクロ、マクロともに国内には目立った材料がなく米国動向に一喜一憂する展開だが、米国株の下げに比較的強い耐性を示したことは救いといえる。円相場が1ドル=155円台後半に入るなど円安トレンドが明確になったことも利益上ブレ期待につながったようだ。下値は75日移動平均線が強くサポートしている。(ストック・データバンク 編集部)