20日の市場は日経平均が反落。終値は前日比62円安の3万8352円だった。前日の米ハイテク株が高かったことから小口の買いが先行。日経平均は100円ほど上昇して始まった。しかし、買い一巡で上値が重くなるのは最近の相場のお決まりで、その後は徐々に軟化しマイナス圏へと落ちてしまった。この3日間はテクニカル的に上値200日移動平均線(3万8562円)が超えられず買い手の乏しさを感じさせる取引内容だ。
昨日の米国市場はウクライナとロシアの戦局変化の可能性を嫌気してダウ平均は4日続落した。米国がウクライナに米国製長距離兵器の対ロシア利用を許可し、ウクライナが昨日実行に移したことが戦争のエスカレーションを連想させた。ロシアの対応次第では核使用の可能性もゼロではなく、投資家がリスク回避の売りを広げてしまった。一方、20日に決算発表を控えるエヌビディアが大きく上昇しハイテクグループをけん引。ナスダック指数は続伸している。
さて、東京市場は朝高のあとは国内の材料不足で弱含む展開。103万円のカベひとつクリアできない石破政権に多くの政策は期待できず、むしろトランプ政権の生まれる大事な時期に外交不能ぶりを露呈していることは不安要因となってしまう。指数ではトピックスが200日移動平均線上で下げ渋っており、今のところ25日線、75日線をも上回っているためこちらはギリギリ基調を維持している。(ストック・データバンク 編集部)