【クラファン・優待】持続可能な農業へ! 水田除草ロボ&米生産のハタケホットケ、10月7日募集開始

有機農法の普及に向けた製品開発などを行う株式会社ハタケホットケ(長野県塩尻市)が、株式投資型クラウドファンディング(普通株式型)による出資を募集します。申し込みは10月7日19時30分開始を予定しています。

普通株式型
目標募集額:300万円、上限募集額:5000万円
エンジェル出資実績あり
エンジェル税制あり(優遇措置AまたはB)
株主優待あり:稲刈り体験、ミズニゴール米(有機米)など
みなし時価総額:3億9600万円
類似上場企業:サイエンスアーツ <4412> [東証G]、ジェノバ <5570> [東証G]、イーサポートリンク <2493> [東証S]、ユニリタ <3800> [東証S]、大和コンピューター <3816> [東証S]

※「みなし時価総額」はミンカブ編集部が「発行済み株式数×募集株式の払込金額」により試算

「持続可能な農業」実現のために

ハタケホットケは、農業の人手不足や農薬使用による環境負荷などの問題を解決し、「持続可能な農業」を実現するため、農作業の自動化や有機農法の普及に向けた製品開発を行うスタートアップです。「子どもたちにどんな地球をバトンするのか」という問題意識の下、おいしく安心・安全な農作物の生産・普及に取り組んでいます。

2021年の創業以来、自動走行型の水田除草ロボット「ミズニゴール」を開発し、有機米の生産を行う全国の農家や自治体などに提供。「当事者として取り組む」という開発方針のため、自社でも自然栽培米を生産し、有機米・自然栽培米の市場拡大に向けた買い取り・販売事業も推進しています。

今後は鳥獣対策ロボット「シカニゲール」のほか、芝刈りロボット「クサトレール」「クサキレール」などの製品化を進め、農作業を自動化したパッケージ商品「タンボホットケール」の提供を計画。「これまで『肉体労働』とされてきた農業を、楽しく、クリエイティブな『知的労働』にすることで農業人口の若返りを目指していきます」(同社)。

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(出典:イークラウド)

世界に遅れを取る日本の「有機農業」

同社によると、生産者の高齢化や後継者不足、農薬・化学肥料の使用による環境負荷などの課題を解決するため、世界各国では「持続可能な農業」への取り組みが進んでおり、例えば、欧州連合(EU)は2030年までに全農地の25%を有機農業とする「Farm to Fork(農場から食卓まで)戦略」を掲げているそうです。

日本では2021年5月、農林水産省が「みどりの食料システム戦略」を策定。2050年までに、有機農業を全農地の25%に拡大する目標を掲げていますが、欧州各国が10%を超える一方で、日本は約0.6%に過ぎないといいます。

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(出典:イークラウド)

同社によると、日本が有機農業の拡大を目指す上での課題は「欧州各国と異なり、農地全体に占める水田の比率が大きいこと」。水田は草地よりも、土壌管理や雑草・病害虫対策が特に難しく、有機農業には高度な技術が求められるそうです。「農林水産省は、2050年の目標を達成するためには、2040年までに『次世代有機農業技術』を確立する必要があるとしています」(同社)。

一方で、水田における有機農業の確立は、日本の高度な農業技術を世界に示す好機になり得るといい、例えば、日本の有機米は世界的な日本食ブームとともに、プレミアム商品としての地位を確立する可能性があり、有機農業技術を同様の課題を抱えるアジア諸国など世界各国へ輸出する道も開けると同社は考えています。

「世界の有機食品市場は今後、急速に拡大し、数年以内に数兆円規模に達すると予測されています。この巨大市場をけん引する基幹技術を持つことで、日本の国際競争力が大きく高まる可能性があり、次世代有機農業技術の確立は日本の農業に新たな成長機会をもたらすチャンスでもあるのです」(同社)

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(出典:イークラウド)

注目の次世代有機農業技術「除草ロボット」

日本では農業の人手不足も深刻化しており、農業従事者は2000〜2024年に46.4%減少。農業従事者の平均年齢は67.8歳、50歳未満は約11%(2020年)と後継者不足も問題となっており、こうした問題を解決するための主なアプローチは以下の3つだといいます。

・環境負荷の少ない農薬の開発
・生産性の高い品種の開発(ゲノム編集技術や遺伝子組み換え技術)
・農作業の自動化

「このうち有機農業を推進していく上で取れるアプローチは『農作業の自動化』だけです。弊社は農作業を自動化するプロダクトの開発を進めるとともに、生産した有機米の販路拡大にも取り組んでいます」(同社)

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(出典:イークラウド)

(1)スマートアグリ製品の開発・製造・販売

現在、国内の農産物総生産量のうち有機米の割合は0.12%。最大の課題は「除草作業」で、有機穀物栽培の労働時間のうち除草作業の割合は17〜22%ですが、有機米の生産では除草剤を使用できないため、物理的に除草をする必要があるそうです。

除草は、高齢化が進む農業従事者にとっては大変な作業であり、大規模な場合、稲を避けながら除草機を運転するための高度な技術も求められるといいます。

雑草の成長スピードに合わせて除草を行うことも重要で、タイミングを逃すと稲の生育に悪影響を及ぼして品質が低下し、収穫量も減少するそうです。

これらの課題に対して、米ぬか散布やアイガモ除草、除草ロボットなどさまざまな除草法・抑草法がありますが、次世代有機農業技術として注目されているのが除草ロボットだといい、同社は田んぼの土を自動で撹拌(かくはん)して雑草の光合成を妨げ、除草の手間を軽減するロボット「ミズニゴール」を開発しています。

以前から、水を濁らせることで雑草を生えにくくするロボットは開発されていましたが、再現性の高い成果が得られなかったため、同社はミズニゴールに、ブラシで泥面を引っかき、生え始めの雑草を取り除く機能を追加し、抑草・除草効果の実用性を高めているそうです。

チェーン除草で1000平方メートルあたり90分かかっていた除草作業は、ミズニゴール(ラジコン版)によって20分に短縮。2024年最新モデルではGPS機能を搭載し、設置と回収さえすれば、人が現場で除草作業をする必要はなくなったといいます。

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(出典:イークラウド)

2022年の実証実験では、手作業で除草を行った前年と比較して、約70%の田んぼ農家が「ミズニゴールのみで抑草・除草できた」と回答。同社は今後もミズニゴールの改良を進めつつ、害獣の侵入を自動で防ぐ「シカニゲール」、田畑の雑草を刈り取る「クサキレール」「クサトレール」などの自動化製品を開発予定です。

最終的に、時間と労力がかかる農作業を自動化した「タンボホットケール」を提供する計画で、「それが実現した未来では、農業従事者の仕事は、よりクリエイティブなものになり、味・安全性の追求や食品加工、販路拡大、ブランディングなどの仕事が拡大すると考えています」(同社)。

(2)有機米の生産・販売

同社は自動化ロボットの開発と並行して、自社で有機米・自然栽培米の生産にも取り組んでいます。

この取り組みには利点があり、自社農場での有機米生産が効率的な実験環境となることと、実際の除草期間が1年のうち40日と限られる中で、生産過程で直面する課題を迅速にプロダクト開発にフィードバックできることが挙げられるそうです。

また、有機農業では化学薬品を使用しないため、土壌管理が重要ですが、同社は有機農業を実践することで、必要な知識と経験を蓄積しつつ、自然農法国際研究開発センター(長野県松本市)と連携して有機農業の土作り講座を開講するなど、普及活動にも取り組んでいます。

現在、自社栽培の有機米のほか、ミズニゴールを利用している有機生産農家からも米を買い取って販売しており、これらを通じて、有機農業に挑戦する生産者が直面する、販売や流通に関する問題の解決も目指しています。

農機市場の成長を支える「スマート農業技術」

世界の農業機械市場は急速に成長し、人口増加に伴う食料需要の拡大やスマート農業の普及を背景に2023年の約2兆6000億円から、2030年に約4兆3000億円規模へと拡大する見込みで、日本国内では2023年の農機出荷金額が約450億円(国内向けが約420億円)となるなど、堅調な市場を形成しているそうです。

今後、同市場の成長はスマート農業技術が主導すると見込まれ、従来の農業機械の高度化に加えて、田んぼの水管理システムや田植え機システムのスマート化、ドローンや衛星画像を活用したリモートセンシングなど従来の農業機械の概念を超えたソリューションが登場しているといいます。

日本政府は、農業従事者の減少や高齢化に対応しながら先端技術を活用して農業の生産性を向上させる目的で2024年10月から、「農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律(スマート農業技術活用促進法)」を施行予定です。

同法では「生産方式革新実施計画」「開発供給実施計画」という2つの認定制度が設けられ、認定された農業者や事業者は日本政策金融公庫から、長期低利融資や税制上の優遇措置などの支援を受けられるといいます。

「これにより、ロボットトラクターや自動収穫機、環境制御システムなどの先端技術の導入が促進され、農業の生産性向上と持続可能な発展が期待されています。弊社はスマートアグリ製品の開発・販売によって、農業をより楽しく、クリエイティブな『知的労働』へと変革する挑戦をしています」(同社)

今後の成長に向けて

当面、水田除草ロボット「ミズニゴール」の販売を主力事業として展開する計画です。2024年5月にGPS機能を搭載したプロトタイプが完成、2025年には細かい改良を加えた製品版の実証実験を行い、2026年の市場投入を目指します。

販売方法は「レンタル」「直販」の2つの方式を検討中です。

(1)レンタル

ミズニゴールは1台で10〜15ヘクタールをカバーできますが、有機栽培米農家はほとんどが1ヘクタール未満、大規模農家でも5〜8ヘクタールほどが多く、性能を持て余してしまうため、同社は地域内で共有する運用方法を推奨しています。

ミズニゴールは水や泥にさらされながら使用されるため、定期的なメンテナンスが不可欠ですが、レンタル方式では返却後に同社がメンテナンスをし、翌年の使用時期に問題なく稼働できる状態を保っているそうです。

(2)直販

所有を希望する農家のために直接販売も検討しています。直販の場合でも、メンテナンスの重要性は変わらないため、使用しない時期は同社が保管し、翌年の使用に向けて整備を行うサブスクリプション型メンテナンスサービスとする計画です。

今後も「ミズニゴール」の開発を継続し、将来的には田植えから除草、収穫までさまざまな水田作業を1台で自動化する中・大規模農家向けに、より高単価な新製品「タンボホットケール」を開発・販売する計画です。

また、害獣対策用の「シカニゲール」や芝刈りロボット「クサトレール」「クサキレール」など、水田用途に限らない製品の開発・販売も予定しています。

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(出典:イークラウド)

株主構成

同社はエンジェル投資家より出資を受けています。

類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)

・サイエンスアーツ <4412> [東証G]
・ジェノバ <5570> [東証G]
・イーサポートリンク <2493> [東証S]
・ユニリタ <3800> [東証S]
・大和コンピューター <3816> [東証S]

株主優待

投資金額コースに応じて、稲刈り体験やミズニゴール米(有機米)、オンラインミートアップ参加権などの特典を提供する。

【全コース共通】
・日吉有為代表とのオンラインミートアップ
・田植え、稲刈り体験(長野県塩尻市)

【100,000円コース】
・ミズニゴール米(有機米)10%オフクーポン

【200,000円コース】
・同15%オフクーポン

【300,000円コース】
・同2kg初年度1回お届け
・同20%オフクーポン

【500,000円コース以上】
・同5kg初年度1回お届け
・同25%オフクーポン

※特典は、今回の株式投資型クラウドファンディングの払込時点の株主および来年以降毎年9月末時点で株式を保有している人が対象。
※時期・詳細未定。対象者へはIR等で連絡を予定。

発行者・募集情報

商 号:株式会社ハタケホットケ
所在地:長野県塩尻市大門八番町1番28号スナバ
URL:https://hhtk.jp/
代表取締役:日吉有為
資本金:4,400,000円
発行可能株式総数:450,000株
発行済株式総数:39,600株
調達前評価額:396,000,000円
設立年月日:2021年10月25日
決算期:9月

■募集株式の数(上限)
普通株式 5,000株

■募集株式の払込金額
1株当たり 10,000円

■申込期間
2024年10月7日(月)〜10月24日(木)
※上記申込期間のうち、募集期間は2024年10月7日〜10月23日。早期終了の場合、予定した申込期間の最終日よりも早く、申し込みの受付を終了することがある。

■払込期日
2024年11月11日(月)

■目標募集額
3,000,000円

■上限募集額
50,000,000円

■投資金額のコース及び株数
100,000円コース(10株)
200,000円コース(20株)
300,000円コース(30株)
500,000円コース(50株)
特定投資家向けコース
100万円コース(100株)
200万円コース(200株)
300万円コース(300株)
500万円コース(500株)

■資金使途
①調達額300万円(目標募集額)の資金使途
ミズニゴール部品仕入:234万円
手数料:66万円

②調達額2,650万円の資金使途
ミズニゴール部品仕入:1,067万円
ミズニゴール改良及び草刈機械の開発:1,000万円
手数料:583万円

③調達額5,000万円(上限募集額)の資金使途
ミズニゴール部品仕入:2,500万円
ミズニゴール改良及び草刈機械の開発:1,000万円
シカニゲール開発:400万円
手数料:1,100万円

■連絡先
株式会社ハタケホットケ
hhtk2023@gmail.com

※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、イークラウドの下記ページをご覧ください。

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