株価指数先物【昼】 円高一服でロングにシフト

日経225先物は11時30分時点、前日比210円高の3万8180円(+0.55%)前後で推移。寄り付きは3万7970円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7885円)にサヤ寄せする形から、前日比変わらずで始まり、現物の寄り付き直後には3万7860円まで売られた。ただし、売り一巡後はロング優勢の動きをみせており、中盤にかけて20日に付けた戻り高値(3万8270円)を突破すると、終盤に一時3万8390円まで上げ幅を広げる場面もみられた。前引けにかけては利益確定に伴うロング解消の動きのなか、3万8150円辺りまで軟化した。

米利下げを意識した円買い・ドル売りの流れから、円相場は朝方に1ドル=144円台を付けていたこともあり、日経225先物はやや売りが先行する形だったが、その後は1ドル=145円台半ばと円高が一服するなか、ロングに向かわせたようだ。また、20日の戻り高値を上回ってきたことで、短期筋のショートカバーを誘う形になった。終盤にかけての上昇によって、短期筋の売買は一回転していると考えられ、後場は膠着感が強まりそうである。

ただし、23日のカンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演内容を見極めたいとのムードが強い一方で、今回の急落でポジションを解消したファンドなどは、イベントを前にある程度ロングポジションを積み上げておきたい面もあるだろう。そのため、下値の堅さは意識されやすく、3万8000円を上回っての推移が続くようだと、引けにかけてロングの動きが強まる展開もありそうだ。

NT倍率は先物中心限月で14.31倍に上昇した。円高が嫌気される形からトヨタ自動車 <7203> [東証P]など輸出関連の一角が軟調ななか、相対的に日経平均型優位の展開となった。14.19倍に位置する200日移動平均線を上回っての推移が続くようだと、NTロングに振れやすくなるだろう。