30日の市場は日経平均が小幅続伸。終値は前日比57円高の3万8525円だった。前日の米株反落や鈍い円安の動きを受けて売り先行のスタート。前日に大きくリバウンドした反動もあって前場は3万8076円(391円安)まで売られてしまった。明日まで行われる日銀の金融政策決定会合で利上げが実施される懸念を今一度織り込む動きとなった。一方、後場からは売り方がポジションを手じまう動きとなり下げ幅を縮小。3万8000円を割れなかったことが反転の一因に。
昨日の米国市場は注目材料の発表を控えて様子見気分が広がりダウ平均は3日ぶりに小反落した。今週はアップル、アマゾン、MS、メタなど大手ハイテク企業の四半期決算発表が控えている上、30〜31日にはFOMC(米連邦公開市場委員会)もあって手がけにくい状況にある。FOMCでは次回9月の会合で利下げを始めるとの観測が強くより見極めたいところでもある。ハイテク株の多いナスダック指数と主力企業を代表するS&P500種はともに小幅続伸へ。
さて、東京市場は日経平均が一時は大きく下げながらも最終的には続伸する底堅い動き。ただ、市場では日米の金融政策への関心が高く明日もしくはあさってまでは結果を見極めたいとのムードが基本的には強いだろう。日銀の利上げ的な姿勢は事前にかなり織り込んでいるため、発表後はアク抜けして逆に上がりやすい。ただ、日米の金融政策が予想通りなら円安を起こしにくいことも確かであろう。(ストック・データバンク 編集部)