ダウ平均は600ドル超の大幅安 エヌビディアの楽観ムードも、強いPMIで現実に引き戻される=米国株

NY株式23日(NY時間14:58)(日本時間03:58)
ダウ平均 39046.31(-624.73 -1.57%)
ナスダック 16690.14(-111.40 -0.66%)
CME日経平均先物 38465(大証終比:-635 -1.65%)

NY時間の終盤に入ってダウ平均は下げを加速させており、下げ幅は600ドルを超えている。前日引け後に発表したエヌビディア<NVDA>の決算を受けて序盤の市場は楽観ムードが広がっていたが、5月調査の米PMIが強い内容となったことで市場は現実に引き戻されたようだ。

米PMIは5月上旬の米企業活動が過去2年間で最も速いペースで加速したことが示唆され、仕入価格も9月以来の2番目の高水準に上昇し、販売価格指数も上昇。インフレの粘着性を示唆する内容でもあり、FRBが高金利を長期化させる理由を与える。

前日のFOMC議事録で市場にややタカ派な雰囲気が広がり、米株式市場もネガティブな反応を示していたが、本日予想を上回る米PMIに敏感に反応したようだ。今後も米インフレが期待ほど鈍化せず、年内のFRBの利下げ期待が更に後退するのではとの警戒感が徐々に広がっている。短期金融市場では、年内2回の利下げから徐々に1回の可能性にシフトし始めている状況。

株価指数は最高値更新で上値も重くなっていた中、一旦利益確定売りが強まっているのかもしれない。買いが先行していたIT・ハイテク株もエヌビディアを除く銘柄が一斉に利益確定売りに押され、ナスダックも下げに転じている。

主要11セクターの中でエヌビディアの上昇でITは上昇しているものの、消費裁量や金融、産業など10セクターが下落している。

アップル<AAPL> 187.28(-3.62 -1.90%)
マイクロソフト<MSFT> 425.94(-4.59 -1.06%)
アマゾン<AMZN> 180.21(-2.92 -1.59%)
アルファベットC<GOOG> 174.70(-3.30 -1.85%)
テスラ<TSLA> 173.36(-6.75 -3.75%)
メタ<META> 461.71(-6.08 -1.30%)
AMD<AMD> 158.43(-7.10 -4.29%)
エヌビディア<NVDA> 1033.79(+84.29 +8.88%)
イーライリリー<LLY> 804.35(+1.44 +0.18%)