9日の米国市場ダイジェスト:NYダウは331ドル高、利下げ期待が再燃

■NY株式:NYダウは331ドル高、利下げ期待が再燃

米国株式市場は上昇。ダウ平均は331.37ドル高の39,387.76ドル、ナスダックは43.51ポイント高の16,346.27で取引を終了した。

週次失業保険申請件数の増加で利下げ期待が再燃し、寄り付き後、上昇。ソフトランディング期待を受けた買いも続いたほか、長期金利の低下で、ハイテクも底堅く推移し相場全体を支援。終日堅調に推移した。終盤にかけダウは上げ幅を拡大し終了。セクター別では、不動産、エネルギーが上昇した一方、自動車・自動車部品が下落した。

フィットネスクラブを運営するプラネット・フィットネス(PLNT)は第1四半期決算で会員の伸びが予想に満たなかったが会員料金を30年ぶりに引き上げる計画を発表し、収益回復期待に買われた。後払いサービスを提供するアファーム(AFRM)はアナリストが投資判断を引き上げ、上昇。カジュアルレストランを運営するチーズケーキ・ファクトリー(CAKE)は第1四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回り上昇。ワイヤレス通信サービス会社のユナイテッド・ステーツ・セルラー(USM)は通信のTモバイル(TMUS)、ベライゾン(VZ)がそれぞれ同社の一部ビジネスを買収する計画が報じられ、買われた。Tモバイル(TMUS)やベライゾン(VZ)も上昇。

メディアのワーナ―・ブラザーズ・ディスカバリー(WBD)は第1四半期決算で1株損失が予想以上に拡大し、下落。代替肉メーカーのビヨンドミートも第1四半期決算で1株損失が予想を上回り、下落した。オンラインゲーム開発会社のロブロックス(RBLX)は第2四半期のブッキング(繰り延べ分などを加えた調整後の売上高)見通しがアナリスト予想を下回り、大幅安。

ソフトウエア会社のドロップボックス(DBX)は取引終了後に四半期決算を発表。内容が予想を上回り、時間外取引で買われている。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:米労働市場に減速の兆し、利下げ観測再燃しドル反落

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は155円92銭から155円40銭へ下落し、155円47銭で引けた。米・先週分新規失業保険申請件数が予想以上に前週から増加し、9カ月ぶりの高水準となったため年内の利下げ観測が強まり長期金利低下に伴うドル売りが優勢となった。デイリー米サンフランシスコ連銀総裁がファンダメンタル的に労働市場が低迷した場合は行動が必要との発言を受けてドル売りが一段と強まった。

ユーロ・ドルは1.0728ドルから1.0784ドルまで上昇し、1.0782ドルで引けた。ユーロ・円は、167円20銭から167円75銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2470ドルから1.2527ドルまで上昇。英国中銀は金融政策決定会合で予想通り政策金利据え置き、インフレ改善基調を確認し2名のメンバーが利下げに投じたため6月の利下げを織り込むポンド売りが優勢となったのち、米国の年内の利下げ観測を受けたドル売りが強まった。ドル・スイスは0.9095フランから0.9056フランまで下落した。

■NY原油:強含みで79.26ドル、79ドル以下で押し目買いも

NY原油先物6月限は強含み(NYMEX原油6月限終値:79.26 ↑0.27)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比+0.27ドルの79.26ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは78.91ドル-79.80ドル。ロンドン市場で79.80ドルまで買われた後、米国市場の中盤にかけて78.91ドルまで売られた。ただ、需給ひっ迫の思惑は消えてないことから、79ドル以下で押し目買いも観測されており、通常取引終了後の時間外取引では主に79ドル台半ばで推移。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 38.28ドル +0.57ドル(+1.51%)
モルガン・スタンレー(MS) 98.11ドル +2.47ドル(+2.58%)
ゴールドマン・サックス(GS)455.56ドル +8.61ドル(+1.92%)
インテル(INTC) 30.09ドル +0.09ドル(+0.30%)
アップル(AAPL) 184.57ドル +1.83ドル(+1.00%)
アルファベット(GOOG) 171.58ドル +0.42ドル(+0.24%)
メタ(META) 475.42ドル +2.82ドル(+0.59%)
キャタピラー(CAT) 351.78ドル +7.28ドル(+2.11%)
アルコア(AA) 37.36ドル +0.72ドル(+1.96%)
ウォルマート(WMT) 60.44ドル +0.14ドル(+0.23%)

《ST》