株価指数先物【寄り前】 押し目狙いのロング対応が基本スタンス

大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 38700 -180 (-0.46%)
TOPIX先物 2735.5 -14.5 (-0.52%)
シカゴ日経平均先物 38715 -165
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

7日の米国市場は、NYダウ、 S&P500が上昇した一方で、ナスダックは下落。利下げ開始が先送りされるとの懸念が後退し、年後半にも利下げに転じるとの観測が広がり、NYダウは5営業日続伸した。半面、連日の上昇で主力株の一角には利益を確定する売りもみられ、上値の重さが意識されていた。エヌビディア<NVDA>やマイクロン・テクノロジー<MU>、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>など半導体株の一角が売られ、ナスダック指数は4営業日ぶりに反落。S&P500業種別指数は食品・生活必需品小売、素材、公益事業が上昇し、自動車・同部品、半導体・同製造装置、消費者サービスが下落した。

シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比165円安の3万8715円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比10円安の3万8870円で始まり、その後はロング優勢となり3万8910円まで買われた。ただし、日中に付けた3万8950円は捉えることができず、戻りの鈍さから下落に転じると、3万8690円~3万8780円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後には一時3万8620円まで売られる場面も見られた。売り一巡後はショートカバーを誘う動きもみられたがプラス圏は回復できず、終盤にかけては3万8700円を挟んだ狭いレンジで推移し、3万8700円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢で始まりそうだ。日経225先物は前日の上昇で25日移動平均線を捉えており、ナイトセッションでは同線での攻防をみせていた。強弱感が対立しやすいと考えられるものの、25日線(3万8720円)が下向きで推移していることもあり、早い段階で明確に同線を上放れないと、75日線(3万8240円)やボリンジャーバンドの-1σ(3万7870円)が意識されてきそうだ。

25日線水準での攻防から、オプション権利行使価格の3万8750円を中心とした上下の権利行使価格3万8500円から3万9000円のレンジを想定する。主要企業の決算がピークを迎えるため積極的にポジションを傾けてくる動きは限られるとみられるが、商いが膨らみづらいなか、短期的な売買に振られやすい需給状況だろう。スキャルピング中心のトレードでカバーも速いことから、25日線割れから3万8500円に接近する局面では、その後のショートカバー狙いとなり、3万9000円に接近する場面では戻り待ち狙いのショートに向かわせよう。

7日のVIX指数は13.23(前日は13.49)に低下した。来週には米連邦準備制度理事会(FRB)が重視する4月の米卸売物価指数(PPI)、米消費者物価指数(CPI)の発表が予定されており楽観はできないが、直近の安値水準まで低下してきたこともあり、ショートカバーが強まる可能性はありそうだ。目先的にはリスク選好が強まると考えられ、東京市場でも、押し目狙いのロング対応が基本スタンスとなりそうだ。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.13倍に上昇した。米ハイテク株が買われた流れを受け、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均型を牽引する形となった。一時14.16倍まで上昇し、抵抗線として意識されやすい200日線を捉える場面も見られた。200日線が心理的な抵抗線として意識される可能性があるため、明確に上放れてくるのを見極めたいところである。本日はややNTショート優勢になりそうだ。