米GDP、景気の落ち着き示すもインフレは不快な水準に跳ね上がる

日本時間21時半に発表になった第1四半期の米GDP速報値は年率換算で前期比1.6%増に鈍化した。予想も下回り、ほぼ2年ぶりの低水準に落ち込んだ。貿易赤字拡大が2022年以降で最大のマイナス寄与となったほか、成長エンジンである個人消費が予想を下回る2.5%増となった。

景気の落ち着きを示内容ではあったが、インフレは不快な水準に跳ね上がっており、PCEコアデフレータは3.7%と四半期としては1年ぶりの水準に伸びが加速した。ソフトランディングへの楽観論を煽った好調な需要と穏やかな物価圧力の流れが中断された格好。

今回の数字は年初の米経済の勢いが顕著に失われたことを示している。ただ、依然として粘り強いインフレが見られることで、FRBは利下げをさらに延期し、逆に利上げを検討するよう求められる圧力に直面するかもしれないとの指摘も出ている。

*米GDP(速報値)(第1四半期)(年率換算)21:30
結果 1.6%
予想 2.5% 前回 3.4%

*個人消費
結果 2.5%
予想 2.9% 前回 3.3%

*GDPデフレータ
結果 3.1%
予想 3.1% 前回 1.6%

*PCEコアデフレータ
結果 3.7%
予想 3.5% 前回 2.0%