注目銘柄ダイジェスト(前場):野村マイクロ、アーレスティ、リンカーズなど

オービック<4684>:20460円(-1210円)
大幅反落。前日に24年3月期の決算を発表している。営業利益は709億円で前期比13.5%増となり、従来予想の700億円をやや上回る着地に。25年3月期は780億円で同10.0%増の見通しとし、800億円程度のコンセンサスはやや下振れの格好。年間配当金は前期比20円増の320円を計画している。全般的にサプライズは限定的だが、前1-3月期増収率は前年同期比9.2%増と1ケタ台にとどまり、成長率鈍化への懸念がやや意識される形にも。

シマノ<7309>:25655円(+1510円)
大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は134億円で前年同期比52.1%減となったが、コンセンサスは110億円程度であったとみられ、上振れでの着地となっている。また、通期計画は従来の530億円から568億円、前期比32.1%減に上方修正。コスト削減の進捗により原価率が改善し、販管費も抑制できたもよう。業績底打ち確度の高まりが意識される状況に。立会外取引での100万株を上限とした自社株買いの実施も発表。

野村マイクロ<6254>:5460円(+705円)
ストップ高。前日に業績・配当予想の上方修正を発表しており、ポジティブな見方が優勢になっている。24年3月期営業利益は従来予想の96.5億円から106億円、前期比61.8%増に上方修正。各地域の超純水製造装置の工事進捗が順調に推移したこと、為替相場が円安基調で推移したことなどが背景になっている。期末配当金も従来計画の100円から190円に引き上げ、年間配当金は前期比100円増の250円配となる。

ニデック<6594>:6462円(-283円)
続落。前日に24年3月期の決算を発表している。営業利益は1631億円で前期比63.1%増となり、従来予想の1800億円を下振れている。構造改革費用を約150億円増額させたことが下振れの主因となる。一方、25年3月期は2300億円で同41.0%増の見通しとしているが、2400億円程度のコンセンサスはやや下振れ。大幅増益ではあるが、前年度の構造改革費用598億円一巡を見込むと、実質的な増益率は物足りないとの見方が先行。

アーレスティ<5852>:648円(-128円)
大幅続落。中国子会社の事業用資産を中心とした減損損失の計上を発表している。それに伴い、24年3月期純損益は、従来予想の14億円の黒字から一転、90億円の赤字に下方修正している。期末配当金は従来計画の10円から5円に減額、年間配当金は前期比5円増の15円配としている。大幅赤字計上によるバランスシートの悪化が意識される展開に。なお、営業利益も従来予想の24億円から22億円に引き下げている。

リボミック<4591>:86円(+3円)
大幅に3日続伸。日本の特許庁に対し、アプタマーとポリエチルオキサゾリンとのコンジュゲート(化学結合による複合体形成)及びその血中半減期延長に関する特許出願を完了したと発表している。アプタマーとポリエチルオキサゾリンとのコンジュゲートが優れた体内動態を示し、ポリエチレングリコール(PEG)の代替化合物となることを見出した。化合物の品質管理が容易であるほか、将来的に低コストでの供給が期待されるという。

GENDA<9166>:3435円(+365円)
大幅に3日続伸。5月31日を基準日として1株につき2株の割合で分割すると発表している。投資単位当たりの金額を引き下げて投資しやすい環境を整え、自社株の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的。併せて定款を一部変更し、発行可能株式総数を1億2700万株から2億5400万株に引き上げる。また、連結子会社がアミューズメント施設事業のアメックス(岐阜市)とプレビ(茨城県日立市)を完全子会社化することを明らかにしている。

リンカーズ<5131>:220円(+50円)
ストップ高。オンデック<7360>と業務提携し、M&A支援、プラットフォーム開発、ビジネスマッチングの3領域で相互に協力すると発表している。製造業分野でのM&Aアドバイザリー事業を協同で展開するほか、オンデックが進めている企業提携に係るプラットフォーム開発でリンカーズの技術マッチングのノウハウ・知見を提供する。また、リンカーズのSaaS型ビジネスマッチングシステム「LFB」をオンデックに導入する。

《ST》