東京株式(大引け)=113円高、欧米株高受け続伸も商い低調で上値重い展開

23日の東京株式市場は前日に続き買い戻し優勢の地合いとなり、日経平均株価は続伸した。ただ、上値も重く前場は小幅下落に転じる場面もあった。

大引けの日経平均株価は前営業日比113円55銭高の3万7552円16銭と続伸。プライム市場の売買高概算は14億3044万株、売買代金概算は3兆7014億円。値上がり銘柄数は936、対して値下がり銘柄数は651、変わらずは65銘柄だった。

きょうの東京市場は前日の欧米株高を受けリスク選好の地合いが続いたが、売買代金上位の半導体主力銘柄が総じて軟調な動きとなるなど、盛り上がりに欠ける展開だった。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が7日ぶりに反発し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も上昇、外国為替市場では更に円安が進んだことで、半導体セクターには追い風が意識されたが、これを好感する動きは朝方の取引開始直後に限られた。半導体関連株が寄り後一斉に値を消す展開となり、日経平均も一時はマイナス圏に沈んだ。主要企業の決算発表が本格化するなか、この結果を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせる要因に。一方、金融株や建設、食料品といった内需株が買われ、全体相場を支えた。業種別には高安まちまちで、個別株ベースでも値上がり銘柄数は全体の6割に届かなかった。売買代金もフシ目の4兆円を大きく下回り今年最低だった。

個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが頑強な値動きを示したほか、三井E&S<7003>も上値を追った。ファーストリテイリング<9983>が買われ、キーエンス<6861>も高い。東京海上ホールディングス<8766>も値を上げた。レノバ<9519>は大幅高に買われ、古野電気<6814>、ペプチドリーム<4587>も活況高。東急建設<1720>も物色人気となった。大阪ガス<9532>も上昇した。

半面、レーザーテック<6920>、ディスコ<6146>、ソシオネクスト<6526>など半導体主力株はいずれも朝高後に売りがかさみ下値を探る展開に。TOWA<6315>が値を下げ、さくらインターネット<3778>が大幅下落、日本郵船<9101>も安い。LIXIL<5938>の下げも目立つ。SHIFT<3697>、タツモ<6266>も売りに押された。