来週の為替相場見通し=更なるドル高・円安の進行はあるか

来週のドル円相場は、一時151円80銭台まで上伸したドル高・円安がどこまで進むのかが注目される。予想レンジは1ドル=149円50銭~153円00銭。

日銀は19日まで開いた金融政策決定会合でマイナス金利政策を含む大規模緩和の解除を決めたが、植田和男総裁は「当面は緩和的な金融環境が継続すると考えている」と述べている。一方、20日まで開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きが決まり、米利下げは緩やかなペースになるとみられるなか、日米の金利差が開いた状態が続くことを見込んだドル買い・円売りが入りやすい。昨年11月につけた151円90銭台では日本政府・日銀による円買い介入への警戒感が高まるものの、海外投機筋が介入を試すような円売りを仕掛ける可能性があり、上下に振られる場面がありそうだ。

来週に海外で発表される主な経済指標は、25日に2月の米新築住宅販売件数、26日に2月の米耐久財受注と3月の消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、28日に23年10~12月期の米実質国内総生産(GDP)確定値と3月の米シカゴ購買部協会景気指数、29日に2月の米個人消費支出(PCE)など。国内では28日に日銀金融政策決定会合における主な意見(18~19日開催分)、29日に3月の東京都区部消費者物価指数(CPI)が公表される予定となっている。