東京株式(大引け)=11円安、3日ぶり反落も物色ニーズは旺盛

5日の東京株式市場は方向感の見えにくい展開で、日経平均株価は小安く引けたものの、海外投資家を中心に押し目買い意欲は活発で値上がり銘柄が多かった。

大引けの日経平均株価は前営業日比11円60銭安の4万97円63銭と3日ぶり反落。プライム市場の売買高概算は17億4166万株、売買代金概算は5兆1039億円。値上がり銘柄数は931、対して値下がり銘柄数は670、変わらずは56銘柄だった。

きょうの東京市場は、前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに軟調だったことを受け、朝方は日経平均が下値を探る展開を余儀なくされた。だが売り一巡後は押し目買いが優勢となり、後場に入り上昇に転じる場面もあった。これまで相場を牽引してきた半導体主力株に利益確定売りが目立ち、日経平均に下落圧力を加えたが、一方で建設や銀行などの内需株が堅調な値動きを示し、全体も下値抵抗力を発揮する格好となった。海外投資家とみられる大口の買いが観測されている。中小型株は強い動きを示すものが多く、値上がり銘柄数が900超となり値下がり銘柄数を上回った。TOPIXは後場の取引で終始プラス圏で推移した。全体売買代金は5兆円を上回るなど引き続き活況。

個別では、さくらインターネット<3778>の物色人気が際立つほか、ディスコ<6146>が商いを膨らませ大幅高と気を吐いた。三井E&S<7003>はストップ高に買われた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが高く、三菱重工業<7011>もしっかり。大林組<1802>がストップ高。クロスキャット<2307>も連日で値幅制限いっぱいに買われ、値上がり率トップに。ニーズウェル<3992>なども大きく上値を伸ばした。

半面レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>などが売りに押されたほか、野村マイクロ・サイエンス<6254>も利益確定売り優勢。川崎汽船<9107>も値を下げた。東京電力ホールディングス<9501>が軟調、ダイキン工業<6367>も安い。内田洋行<8057>が急落、三洋貿易<3176>も大幅安。ディー・エヌ・エー<2432>の下げも目立った。