明日の為替相場見通し=米PCE物価指数の結果が相場に影響

今晩から明日にかけての外国為替市場のドル円相場は、日本時間今晩に発表される1月の米個人消費支出(PCE)物価指数の内容次第で大きく動く可能性がある。予想レンジは1ドル=149円00銭~150円80銭。

米PCE物価指数は米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視しているとあって市場の注目度は高い。既に発表済みの1月の米消費者物価指数(CPI)や同卸売物価指数(PPI)が上振れたことで、市場では強い結果になると予想する向きが多く、市場予想を上回る伸びを示せば早期の米利下げ観測が一段と後退し、ドルが買われそうだ。ただ、日銀の高田創審議委員が29日の講演で「2%物価目標実現がようやく見通せる状況になってきた」などと述べ、日銀がマイナス金利解除など含む政策修正に近く踏み切るとの観測が改めて強まっており、円買いに振れやすくなっていることはドルの重荷となる。

また、日本時間今晩に発表される2月のドイツCPI速報値、前週分の米新規失業保険申請件数、2月の米シカゴ購買部協会景気指数、1月の米仮契約住宅販売指数への関心も高い。加えて、民間団体主催の討議に参加するウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁なども注目される。