5日の米国市場ダイジェスト:NYダウは25ドル高、根強い利下げ期待が下支え

■NY株式:NYダウは25ドル高、根強い利下げ期待が下支え

米国株式市場は小幅高。ダウ平均は25.77ドル高の37,466.11ドル、ナスダックは13.77ポイント高の14,524.07で取引を終了した。

12月雇用統計が予想を上回り労働市場の底堅さが確認されると早期の利下げ期待が後退し、寄り付き後、下落。その後発表された12月ISM非製造業景況指数が大幅に悪化すると利下げ観測が再燃し金利低下に連れハイテク中心に買戻しに拍車がかかった。しかし、終盤にかけ長期金利が再び上昇したため上値も限定的となった。同時に、連邦準備制度理事会(FRB)の次の行動が利下げとの見方も根強く、プラス圏を維持し終了。セクター別では、電気通信サービスや銀行が上昇した一方、家庭・パーソナル用品が下落した。

ビール、ワイン、蒸留酒を製造・販売する飲料会社コンステレーション・ブランズ(STZ)は四半期決算がまちまちな内容となったが好調なビール関連ビジネスを好感し、買われた。サウスウエスタン・エナジー(SWN)と、チェサピークエナジー(CHK)は来週にも合併で合意する可能性が強いと、ウォ―ル・ストリート・ジャーナル紙が報じ、それぞれ上昇。

メディア会社のリバティ・メディア・リバティ・シリウスXM(LSXMA)は著名投資家のバフェット氏が運営するバークシャー・ハサウエイによる同社の追加購入が明らかになり、上昇した。携帯端末のアップル(AAPL)は司法省当局者が反トラスト法に基づく同社提訴に近いとNYタイムズ紙が報じ、警戒感に売られた。ソフトウエア開発会社のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)はアナリストの投資判断引き下げで下落。

イエレン財務長官は国内経済がソフトランディングを達成したとし、継続することを期待すると言及した。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:米雇用統計改善もISM非製造業指数悪化でドルは乱高下

5日のニューヨーク外為市場でドル・円は145円97銭へ上昇後、143円81銭まで下落し、144円67銭で引けた。米12月雇用統計で失業率が予想に反し上昇せず、また、非農業部門雇用者数や賃金の伸びが予想外に拡大し労働市場の強さが再確認されると、利下げ観測が後退し、長期金利上昇に伴うドル買いが加速。その後、12月ISM非製造業景況指数が予想以上に悪化したため利下げ観測が再燃し金利低下に連れドル売りに転じる荒い展開となった。ただ、早急な利下げ観測後退で、金利が再び上昇するとドル売りも後退した。

ユーロ・ドルは1.0877ドルまで下落後、1.0998ドルまで上昇し、1.0939ドルで引けた。ユーロ・円は159円00銭まで上昇後、158円05銭まで反落した。ポンド・ドルは1.2612ドルへ下落後、1.2771ドルへ上昇した。ドル・スイスは0.8576フランへ上昇後、0.8456フランまで反落。

■NY原油:堅調推移、供給不安は払しょくされず

NYMEX原油2月限終値:73.81 ↑1.62

5日のNY原油先物2月限は堅調推移。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比+1.62ドル(+2.24%)の73.81ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは72.21ドル-74.24ドル。アジア市場で72.21ドルまで下げたが、供給不安は消えていないため、米国市場の中盤にかけて74.24ドルまで上昇。通常取引終了後の時間外取引では主に73ドル台で推移。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 34.43ドル +0.63ドル(+1.86%)
モルガン・スタンレー(MS) 93.24ドル +1.09ドル(+1.18%)
ゴールドマン・サックス(GS)386.44ドル +3.49ドル(+0.91%)
インテル(INTC) 46.89ドル +0.02ドル(+0.04%)
アップル(AAPL) 181.18ドル -0.73ドル(-0.40%)
アルファベット(GOOG) 137.39ドル -0.65ドル(-0.47%)
メタ(META) 351.95ドル +4.83ドル(+1.39%)
キャタピラー(CAT) 288.93ドル +2.83ドル(+0.98%)
アルコア(AA) 32.13ドル +1.00ドル(+3.21%)
ウォルマート(WMT) 156.71ドル -1.05ドル(-0.66%)

《ST》