【↓】日経平均 大引け| 3日続落、欧米株安も売り一巡後は下げ渋る (1月4日)

日経平均株価
始値 33193.05
高値 33299.39(14:38)
安値 32693.18(09:19)
大引け 33288.29(前日比 -175.88 、 -0.53% )

売買高 16億7612万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆1136億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

1.日経平均は3日続落、欧米株安を引き継ぐ形に
2.半導体主力株が売られ、日経平均を押し下げる展開
3.朝方700円安も急速に下げ渋り、TOPIXはプラス転換
4.個別物色意欲は旺盛、値上がり数が全体の7割占める
5.海運株が人気化、全体売買代金も4兆円を上回る活況

■東京市場概況

前日の米国市場では、NYダウは前日比284ドル安と反落した。景気敏感株や消費関連株などを中心に利益確定売りが優勢となった。

東京市場では、前日の欧米株市場が全面安商状でリスクオフの流れだったことを受け、日経平均株価は下値を試す動きを強いられた。ただ、売り一巡後は下げ渋る展開となった。

2024年の大発会となった本日の東京市場だったが、朝方は買い手控え感が強かった。前日の欧州株市場で主要国の株価指数が総じて安く、米国株市場でもハイテク株中心に売り込まれ、ナスダック総合株価指数が4日続落するなどリスク回避ムード。投資家のセンチメントが悪化するなか、朝方は先物主導で日経平均は大きく下値を探り、一時700円を超える急落をみせる場面もあった。米長期金利が上昇傾向にあることや、国内では能登半島地震の影響もあって、見送りムードを助長した。しかし、その後は急速に戻り足に転じた。新NISAが1月から開始されたことに伴い、新たな個人投資家層の買いが観測されている。また日経平均は安くても、個別ではプライム市場の値上がり銘柄数が全体の7割を超えるなど買い気の強い地合いでTOPIXは12ポイント高と上昇した。売買代金も4兆円を上回るなど活況だった。

個別では、きょうも群を抜く売買代金をこなしたレーザーテック<6920>が大きく値を下げたほか、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>など半導体製造装置主力株への売りが目立った。ファーストリテイリング<9983>やソフトバンクグループ<9984>など日経平均寄与度の高い値がさ株が安く、任天堂<7974>も値を下げた。TOWA<6315>、マルマエ<6264>が大幅安、CKD<6407>なども売りに押された。野村マイクロ・サイエンス<6254>も安い。
半面、川崎汽船<9107>が商いを膨らませ急騰、商船三井<9104>、日本郵船<9101>など海運株に買いが集まった。ソシオネクスト<6526>も物色人気。JT<2914>が高く、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクも頑強。武田薬品工業<4502>が高い。北陸電気工事<1930>、日本コンクリート工業<5269>が急騰、ジェイテックコーポレーション<3446>も大幅高。福田組<1899>、不動テトラ<1813>も値を飛ばした。

日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は第一三共 <4568>、KDDI <9433>、アステラス <4503>、ネクソン <3659>、テルモ <4543>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約56円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、SBG <9984>、アドテスト <6857>、ファストリ <9983>、信越化 <4063>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約298円。

東証33業種のうち上昇は26業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)石油石炭製品、(3)鉱業、(4)医薬品、(5)鉄鋼。一方、下落率の上位5業種は(1)電気機器、(2)精密機器、(3)その他製品、(4)サービス業、(5)機械。

■個別材料株

△住石HD <1514> [東証S]
東証が信用取引に関する臨時措置を解除。
△INPEX <1605> [東証P]
リビアの油田停止で原油先物相場が急伸。
△あみやき <2753> [東証P]
第3四半期営業利益は28倍で続伸。
△バンクオブイ <4393> [東証G]
自社株買い開始で投資資金流入。
△テクノロジー <5248> [東証G]
24年1月期経常益予想の上方修正を好感。
△地盤HD <6072> [東証G]
能登地震の液状化被害で思惑買い。
△アディッシュ <7093> [東証G]
子ども専用相乗りタクシー送迎サービス「hab」のカスタマーサクセスを担当。
△前田工繊 <7821> [東証P]
能登半島地震受け関連銘柄物色が波及。
△郵船 <9101> [東証P]
マースクの紅海運航停止で海上運賃上昇の思惑。
△ウェルライ <9565> [東証G]
「IOCが日本にeスポーツ五輪を開催打診」との報道。

▼アダストリア <2685> [東証P]
通期業績予想据え置きが売りを促す。
▼レーザーテク <6920> [東証P]
米SOX指数連日の下落で半導体関連売られる。

東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)北陸電工 <1930>、(2)日コン <5269>、(3)Jテック・C <3446>、(4)福田組 <1899>、(5)円谷フィHD <2767>、(6)郵船 <9101>、(7)商船三井 <9104>、(8)不動テトラ <1813>、(9)TREHD <9247>、(10)ナガワ <9663>。
値下がり率上位10傑は(1)TOWA <6315>、(2)マルマエ <6264>、(3)パルHD <2726>、(4)エンプラス <6961>、(5)レーザーテク <6920>、(6)東エレク <8035>、(7)アルバック <6728>、(8)CKD <6407>、(9)ウイングアク <4432>、(10)MSOL <7033>。

【大引け】

日経平均は前日比175.88円(0.53%)安の3万3288.29円。TOPIXは前日比12.40(0.52%)高の2378.79。出来高は概算で16億7612万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1216、値下がり銘柄数は410となった。東証グロース250指数は712.73ポイント(6.32ポイント高)。

[2024年1月4日]