株価指数先物【引け後】 次第にヘッジを考慮したスプレッド狙いへ

大阪3月限
日経225先物 33120 -480 (-1.42%)
TOPIX先物 2324.5 -21.0 (-0.89%)

日経225先物(3月限)は前日比480円安の3万3120円で取引を終了。寄り付きは3万3170円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万3050円)にサヤ寄せする格好から、売り優勢で始まった。現物の寄り付き直後に3万3240円まで下げ渋る動きも見られたが戻りは鈍く、じりじりと下落幅を広げ、ランチタイムで節目の3万3000円まで売られた。その後は3万3000円~3万3070円処で底固めの動きを見せており、終盤にかけて下げ渋る格好だった。

日経225先物は、前場終盤にかけての下げで3万3000円割れを試す格好となったが、積極的にショートを仕掛けてくる流れとはならず、後場は同水準での底固めの動きだった。直近2日間の上昇に対する半値押しとなり、支持線として意識されている25日移動平均線を終値では上回ったことで、過熱感は後退し、調整一巡感にもつながりそうである。

引き続き25日線水準での攻防となる可能性は残るが、同線での底堅さがみられるようだと、ボリンジャーバンドの+1σが位置する3万3430円辺りから、+2σの3万3770円水準をターゲットとしたトレンドが期待されてきそうだ。バンドが横ばいで推移しているため、大きなトレンドは期待しづらいものの、再び11月20日に付けた3万3770円を試しに行く可能性はあるだろう。

20日の米国市場は利益確定の売りが優勢となったが、グローベックスの米株先物はプラス圏で推移している。マイクロン・テクノロジー<MU>が、取引終了後に発表した決算が好感されて時間外取引で5%弱の上昇を見せたことで、米ハイテク株への支援材料となれば、日経225先物は25日線からのリバウンドを強めそうだ。

一方で、トヨタ自動車<7203> [東証P]の下落がセンチメントを冷ましたほか、海運株の強い値動きが目立ったものの、地政学リスクの高まりによる要因であるため、強気になりづらい面はあるだろう。そのため、積極的な上値追いの動きは限られるとみられるほか、ポジションを傾けたままで年を越すのはリスクがあるため、ヘッジを考慮したスプレッド狙いのトレードに向かわせそうである。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.24倍に低下した。もっとも、前日までの急ピッチの上昇に対するNTロングのリバランスが中心とみられる。バリュー株シフトといった方向転換ではなく、円相場も1ドル=143円台前半と若干円高に振れて推移しているため、リバランスを交えながらも、方向性としてはNTロングに向かわせやすいだろう。

手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万0349枚、ソシエテジェネラル証券が1万3650枚、サスケハナ・ホンコンが3896枚、バークレイズ証券が3034枚、JPモルガン証券が2407枚、ゴールドマン証券が2190枚、SBI証券が2065枚、野村証券が1977枚、モルガンMUFG証券が1572枚、松井証券が1405枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万0790枚、ソシエテジェネラル証券が2万1866枚、ゴールドマン証券が7684枚、バークレイズ証券が6638枚、JPモルガン証券が3690枚、サスケハナ・ホンコンが2733枚、モルガンMUFG証券が2249枚、ビーオブエー証券が1948枚、BNPパリバ証券が1472枚、ドイツ証券が1456枚だった。