株価指数先物【引け後】 利食い優勢ながら週足の+1σ水準まではロング対応(訂正)

日経225先物 33380 -60 (-0.17%)
TOPIX先物 2376.0 -6.5 (-0.27%)

日経225先物(12月限)は前日比60円安の3万3380円で取引を終了。寄り付きは3万3570円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万3525円)にサヤ寄せする格好から、買い優勢で始まった。ただし、寄り付きを高値に軟化し、現物の寄り付き後ほどなくして下落に転じると、前場中盤にかけて3万3300円まで下落幅を広げた。売り一巡後は3万3300円~3万3420円辺りでの保ち合いを継続しており、後場終盤に一時3万3460円とプラスに転じる場面も見られたが勢いはなく、3万3380円で取引を終えた。

日経225先物は買いが先行したものの、寄り付き後は利益を確定する流れが優勢となった。前場中盤にかけて3万3370円辺りに位置するボリンジャーバンドの+1σを下回ってきたことから、短期的なショートも入ったと考えられる。ただし、積極的にショートを仕掛けてくる流れともならず、前場中盤以降は+1σを挟んでの保ち合いが続いた。終値では若干ながら+1σを上回っており、同水準が支持線として意識されていたことがうかがえる。

本日も狭いレンジ内での推移となったが、指数インパクトの大きいファーストリテイリング <9983> [東証P]やレーザーテック <6920> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が日経平均型を下支えしたほか、東証プライムの約6割の銘柄が上昇しており、地合いは悪くないだろう。一方で、円相場がやや円高に振れて推移するなか、トヨタ自動車 <7203>[東証P]など輸出関連の一角が利食いに押されたため、若干ながらTOPIX型の弱さが見られた。

なお、+1σは3万3450円辺りまで上昇しており、ナイトセッションでは+1σを下回って推移している。ただし、週足の+1σは3万3230円辺りで推移しているため、オプション権利行使価格の3万3250円辺りまでの調整においては、押し目狙いのロングでの対応に向かわせよう。11月以降の強い上昇に対する利益確定の流れであり、積極的なショートは避けておきたい。

NT倍率は先物中心限月で14.04倍に上昇した。一時14.08倍を付けており、14.05倍辺りで推移する200日移動平均線を上回る場面も見られた。11月半ば以降は200日線を挟んでの推移を継続しており、煮詰まり感が意識されてきている。今晩の米国では米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事やボウマン理事の講演が予定されており、市場の楽観論を冷ます発言となれば米長期金利の上昇に向かう可能性もあるため、短期的には14.00倍を下回る局面を想定しておく必要がありそうだ。

反対にFRBの利上げ打ち止め観測が強まる局面においては、日経平均型主導による上昇が意識されやすく、NTロングでのスプレッド狙いに向かわせやすいだろう。

手口面(立会)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万0071枚、ソシエテジェネラル証券が1万2680枚、サスケハナ・ホンコンが4067枚、SBI証券が2302枚、バークレイズ証券が2076枚、JPモルガン証券が1470枚、日産証券が1347枚、松井証券が904枚、三菱UFJ証券が800枚、野村証券が727枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万2356枚、ソシエテジェネラル証券が1万6673枚、JPモルガン証券が5120枚、バークレイズ証券が4488枚、ビーオブエー証券が4027枚、サスケハナ・ホンコンが3934枚、ゴールドマン証券が3609枚、モルガンMUFG証券が2996枚、日産証券が2587枚、野村証券が2148枚だった。