株価指数先物【引け後】 年初来高値更新でいったん+1σ辺りまでの調整を意識

大阪12月限
日経225先物 33320 -280 (-0.83%)
TOPIX先物 2369.0 -26.5 (-1.10%)

日経225先物(12月限)は前日比280円安の3万3320円で取引を終了。寄り付きは3万3480円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万3530円)にサヤ寄せする格好から、利食い優勢で始まった。その後はリバウンド基調が強まり、現物の寄り付き後ほどなくして一気に3万3870円まで上げ幅を広げ、6月19日に付けた年初来高値3万3710円を突破した。ただし、買い一巡後は目先的な達成感や過熱感などから持ち高調整の流れとなり、前場終盤にかけて下落に転じた。

ランチタイムでは3万3500円辺りでの底堅さが意識されるなか、3万3590円まで下落幅を縮める場面も見られたが、後場に入っても持ち高調整の動きは継続し、一時3万3360円まで売られた。後場中盤にかけて下げ渋る動きも見られたものの、引けにかけて軟化し、3万3320円と本日の安値で取引を終えた。

日経225先物は、利食い先行で始まったが、その後のリバウンドで年初来高値を更新しており、ショートカバーを誘う格好となった。ボリンジャーバンドの+2σを一時上回ってきたことから、過熱感が警戒され、ショートカバーが一巡した後は、ロングの持ち高調整の動きが強まったようだ。売り一巡後は3万3500円処での底堅さが意識されていたが、後場に入り同水準を下回ったことから、短期的なショートに向かわせた格好だろう。

年初来高値更新で、いったんはボリンジャーバンドの+1σが位置する3万3000円辺りを試してくる可能性がありそうだ。上向きで推移する+1σと+2σとのレンジ推移を継続するなか、+1σ水準までの調整をみせることで、調整一巡感が意識されそうだ。もっとも、バンドは上向きで推移しているため、横ばい推移による日柄調整によって過熱を冷ます展開も想定しておきたい。また、+2σは3万3920円辺りまで上昇しており、節目の3万4000円が射程に入ってくる。3万3000円接近でセンチメントを冷ます格好になりそうだが、押し目狙いのスタンスとなろう。

また、朝方こそ堅調推移だった東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]、レーザーテック <6920> [東証P]は利食いの一方で、ショートカバーも入りやすく、売り買いが交錯していた。21日に米エヌビディア<NVDA>の決算を控えていることもあり、持ち高調整の動きに向かわせるなか、トレンドは出にくいだろう。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.06倍に上昇し、200日移動平均線水準を若干上回ってきた。一時14.09倍まで上昇する場面も見られたが、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]やファーストリテイリング <9983> [東証P]が日経平均型をけん引した半面、値がさハイテク株が小安く推移するなか、200日線での攻防となった。

手口面では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万0627枚、ソシエテジェネラル証券が1万7920枚、サスケハナ・ホンコンが5711枚、SBI証券が4585枚、バークレイズ証券が3233枚、日産証券が1984枚、ビーオブエー証券が2123枚、ゴールドマン証券が2217枚、JPモルガン証券が2465枚、松井証券が1272枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万9332枚、ソシエテジェネラル証券が1万9212枚、JPモルガン証券が7148枚、バークレイズ証券が7566枚、ゴールドマン証券が1万4940枚、サスケハナ・ホンコンが3818枚、ビーオブエー証券が3955枚、日産証券が3678枚、モルガンMUFG証券が8298枚、UBS証券が1881枚だった。